『舞いあがれ!』福原遥&赤楚衛二の演技にみる4年の月日 貴司は舞の道を照らす存在に
舞の幼なじみである貴司は、4年前に八木(又吉直樹)から古本屋・デラシネを託された。八木と同じように店の奥にある居間に子供たちに解放し、自分は店番をしながら短歌を作り続けている。舞も何かとこの場所を訪れているようで、子供たちともすっかり顔見知りだ。
〈舞い落ちる 桜の花片乗せたとき オダマキの葉の揺れが止まった〉
短歌会の芥川賞と呼ばれる「長山短歌賞」への応募を考えている貴司の詩を詠み、舞は「咲いてる桜やなくて、ちっちゃい葉っぱ見てんのが貴司くんって感じやな。人とちゃう(違う)ところ見てる」と褒める。子供の頃、「飼育員をやりたい」という舞の気持ちを代わりに先生に伝えてくれた貴司。思えばそうやって、いつも舞の本当の気持ちを見逃さず、拾い上げてくれていた。
デラシネは昔も今も変わらず、誰もが安心して好きなことに熱中できる場所。そして、その空気感を作っている貴司は舞にとって目指すべき道を照らしてくれる存在なのではないだろうか。貴司と会話することで、舞は自分が今やりたいことに気づける。
登山に例えるなら、現在のIWAKURAは山の中腹で呼吸を整えている状態だ。コンディションを整え、自分たちに必要なものと足りないものを見直している。そんな中、ついに舞はめぐみに山の頂上=飛行機の部品を作ることを目指そうと提言した。どこまでも、どこまでも、舞という紙飛行機は空高く舞いあがっていく。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:福原遥、横山裕、高橋克典、永作博美、赤楚衛二、山下美月、目黒蓮、長濱ねる、高杉真宙、山口智充、くわばたりえ、又吉直樹、吉谷彩子、鈴木浩介、高畑淳子ほか
作:桑原亮子、嶋田うれ葉、佃良太
音楽:富貴晴美
主題歌:back number 「アイラブユー」
制作統括:熊野律時、管原浩
プロデューサー:上杉忠嗣
演出:田中正、野田雄介、小谷高義、松木健祐ほか
主なロケ予定地:東大阪市、長崎県五島市、新上五島町ほか
写真提供=NHK