井上真央が恋愛ドラマに帰還! 『100万回 言えばよかった』で紡ぐ大人のラブストーリー
2022年の大みそかに放送された『第73回紅白歌合戦』(NHK総合)にて、2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で主演を務めた小栗旬と、2023年のNHK大河ドラマ『どうする家康』で主演を務める松本潤が握手を交わす場面があった。このふたりの並びに『花より男子』(TBS系)を思い出したファンも多いことだろう。ジェットコースターラブコメディともいえるそのドラマで主演を務めた井上真央が、1月13日からTBS系でスタートするドラマ『100万回 言えばよかった』で、恋愛ドラマに帰ってくる。
井上が演じるのは、有名美容室の系列店で店長を任されている相馬悠依。幼なじみだったが、大人になってから偶然再会した鳥野直木(佐藤健)に自然と惹かれた悠依は、彼となら幸せになれるという確信を持っていた。しかし、直木は不可解な事件に巻き込まれ、突然、悠依の前から姿を消してしまう。なぜか現世をさまよう直木と唯一、意思の疎通ができる、ちょっとぶっきらぼうな物言いの刑事・魚住譲(松山ケンイチ)は、直木が巻き込まれた事件を捜査しながら直木の言葉を悠依に伝えようと試みる。
幼い頃から数多くのドラマや映画に出演してきた井上が演じてきた役は、母親や教師、国税徴収官など幅広い。そして、そのキャラクターは辛い境遇に置かれていることが多い印象がある。『花より男子』の牧野つくしは、最初はその貧しい家庭環境を理由に周りから馬鹿にされていたし、『明日の約束』(2017年/カンテレ・フジテレビ系)の藍沢日向は、スクールカウンセラーとして学校や家庭に悩む生徒に寄り添いながらも、“毒親”ともいえる過干渉な自身の母親との関係に悩まされていた。井上は、仄暗い思いを抱えながらも、ある時は底抜けの明るさや負けん気を発揮して運命を変え、ある時はもがき苦しみながらも成長に繋げていくキャラクターを見事に演じきってきた。
本作の悠依も、中学生という多感な時期に家庭の事情で里親の元へ預けられた過去を持つ。またもや複雑な事情のある女性の役で、その上、さらに大切な人がいなくなってしまうという悲運も重なっていく。まだ直木が生きている時が描かれている初回放送の予告映像だというのに、映し出される悠依の表情は、今にも泣きそうで悲しみに暮れているのがわかる。どんなに好きでいても、死んでしまった人を蘇らせることはできない。同じ恋愛ドラマでも『花より男子』のつくしのようなハツラツさでは体現できない、生きることや死ぬこともテーマに含まれた、この大人のラブストーリーを井上はどう紡いでいってくれるのだろう。
直木は、悠依を心から大切に思っていたから、まさに死んでも死にきれず、魂となって現世をさまよい続けている。直木にとっては、自分が隣にいないことがとても悔しいだろうが、誰よりも悠依が幸せであってほしいと思っているはずだ。どうかその思いが悠依に伝わって、少しでも早く、悠依がふんわりとした温かい笑顔で過ごせるかけがえのない毎日が訪れますように。そんなことを願いながら、このドラマを観ていきたい。
■放送情報
金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』
TBS系にて、1月13日(金)スタート 毎週金曜22:00~22:54放送
出演:井上真央、佐藤健、シム・ウンギョン、板倉俊之(インパルス)、平岩紙、春風亭昇太、荒川良々、松山ケンイチ
脚本:安達奈緒子
プロデューサー:磯山晶、杉田彩佳
演出:金子文紀、山室大輔、古林淳太郎
編成:中西真央、吉藤芽衣
主題歌:マカロニえんぴつ「リンジュー・ラヴ」(TOY’S FACTORY)
製作:TBSスパークル、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/100ie_tbs/
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