NON STYLE 井上×四千頭身が『NARUTO』を語り尽くす サスケは「俺なら救わない(笑)」

井上裕介×四千頭身が『NARUTO』を語る

 放送から20年が経った今でも、国内はもちろん世界から人気を誇る『NARUTO -ナルト-』(以下、『NARUTO』)。『週刊少年ジャンプ』(以下、『ジャンプ』)で岸本斉史によって連載された本作は、火の国の木ノ葉隠れの里で生まれた一人の少年・ナルトと、彼の周囲の人間が辿る運命を描く。

 現在AKIBA_SQUARE(秋葉原UDX内)では、アニメ放送開始20周年を記念した展示イベント『NARUTO THE GALLERY』が開催中。その宣伝大使に任命されたNON STYLEの井上裕介と四千頭身の都築拓紀、後藤拓実、石橋遼大に、アニメ『NARUTO』に対する思い入れや印象に残るシーンを語り合ってもらった。

『NARUTO』との出会いとその魅力

(左から)井上裕介、都築拓紀、後藤拓実、石橋遼大

ーーまずはそれぞれの推しキャラと、もし自分が『NARUTO』の世界に生まれるならどの国の住民になりたいかを教えてください。

井上裕介(以下、井上):推しはシカマルで、住民になるなら……水の国かなあ。

石橋遼大(以下、石橋):え、なんでですか?

井上:だって美人やん。

一同:(笑)

井上:水影エロいし、美人やし。火影はちょっと縛りがきついんですよね。もう何でもかんでも「家族や」って言われてもきついし、一人にしてほしい時間もあるじゃないですか。だから水影はバランスがちょうどいい。

井上裕介

都築拓紀(以下、都築):水(の国)いいなあ、いいところいかれたなあ。僕はサスケ推しですけど……うーん、でもやっぱ火の国かなあ。火の国くらいしか文明が発展してないんですよね。風の国は治安悪そうだし。

井上:風影が我愛羅の時代かどうかで変わるもんな。我愛羅で良くなったから。

都築:でもやっぱ水の国っすよ。絶対治安いいですし。

井上:恋愛も自由にできるし。

都築:いや、火の国もできますよ(笑)。

石橋:最終的に大恋愛になるからね(笑)。

後藤拓実(以下、後藤):僕はガイ先生が好きですね。住民になりたいのは雷の国。

後藤拓実

井上:雷は出てくるまでめちゃくちゃ長いで。今、中忍やろ? いまのペースで観たら3年後くらいじゃない?(※後藤は『NARUTO』を観始めたばかり)

石橋:3年じゃ足りないですね、もっとですね。

井上:そうか週1か、そしたら10年後くらい? 週3で4、5年くらいかな。

後藤:週3で4、5年ですか……。

石橋:僕もシカマルが好きで、あとはアスマですね。アスマとシカマルが将棋を打っているのが好きなんですよね。雷(の国)、取られちゃったなー。めちゃくちゃ良い、あのダルい感じとかすごくカッコいいし。

井上:仲良いしな。

石橋:雷以外だったらどこかな、土(の国)?

井上:土ええで、文明の発展でいうと何でも作れるから。門から棚まですぐ作れる。

石橋:じゃあ文明の発展をとって、土の国にします(笑)。

石橋遼大

――それぞれ『NARUTO』との出会い、アニメを観始めたきっかけは何だったんですか?

井上:僕は『ジャンプ』に連載された時で、それこそ読み切りから読んでいます。

都築:えーっ、最初は読み切りだったんだ!

井上:うん、その後に連載が始まって。『ジャンプ』はずっと購読していたのでそのたびに読んでいました。

都築:僕は逆に漫画に触れたのがだいぶ後なので、いつ出会ったかもあまり覚えていないです。小学生のときに夕方のアニメを観る習慣があったので、気づいたら……必然的に『NARUTO』を追っていた。夢中でしたね。

都築拓紀

ーー後藤さんはつい最近アニメを観始めたばかりだとお聞きしましたが、『NARUTO THE GALLERY』のオファーがきっかけだったんですか?

後藤:いや、実はオファーより半年くらい前から観始めていて、たまたまなんです。アニメを週1で観ているんですけど、ラジオで二人(都築、石橋)が『NARUTO』の話をしたときに僕がキレのあることを言えなくて、「観ておいた方が良いな」と思ったのがきっかけですね。

石橋:僕は兄がいて、兄が単行本を集めていたから借りて読み始めた。それが小学校高学年から中1くらいの時でした。

井上:今のアニメってクールごとに分けて放送したりしますけど、『NARUTO』はぶち抜きでやってくれてたので、(都築と同じように)アニメを観るのがルーティーン化していた人も多かったと思いますね。僕は『NARUTO』以外もいろんな漫画・アニメを観ていますが、おそらく忍者漫画では1位だと思います。忍者がテーマの作品自体はあったけど、そこがやっぱりすごいですよね。

井上裕介

ーーうずまきナルトにはどんな魅力があると思いますか?

井上:やはり一番大きいのは、正義の中に悪の魂が入っていることですよね。九尾の器としてナルトが使われたっていう。そこがやはりいちばんの魅力でもあるし、物語が進んでいくにつれて、絶対悪だと思われていた九尾がナルトに引っ張られていく感じは、誰が観てもエモくて楽しめるんじゃないかなと思いますね。

都築:当時、主人公が“強くない”ところからスタートするのは珍しかったんじゃないですかね。今でこそ落ちこぼれスタートからのカリスマ街道はあるけど、『NARUTO』はそれをやったのが結構早かった。むしろオリジナルだったんじゃないかと今なら思いますね。最初から強かった主人公がさらに強くなっていくのはよくありましたけど。

井上:しかもナルトは“嫌われ者”ってところにもまた哀愁を感じる。落ちこぼれやけど、落ちこぼれならスタートを「忍術が使えない」として描くはずなのに、変な忍術だけは使えるってところがナルトの魅力的な部分ですよね。それが後々に効いてくるというか。多重影分身でお色気の術を使うシーンとかですよね。そういうのを最初から岸本先生がどこまで考えていたのかわかりませんが。

都築:なんか中忍試験って、そもそもの忍術の競い合いというよりは頭を使って戦いますもんね。賢くて、頭脳戦に持ちかけて勝つっていう、意外とその力技じゃない部分、戦い方が賢いところも面白いなって。

アニメのクオリティの高さについて

ーー漫画も知っているからこそ感じる、アニメ版の魅力は?

都築:魅力はやはりアクションの見やすさとレベルの高さ。あとBGMのインパクトの強さや曲の良さに関しては他のアニメ作品と比べても『NARUTO』が魅力的でしたね。他のアニメ作品の戦闘シーンのBGMってあんまり覚えていないけど、『NARUTO』はすごく覚えている。

後藤:「ハッ!」って言っているやつとかね。

都築:そうそう、そういうのも忍者アニメらしく和の雰囲気に寄せてて、少しポップな感じが魅力的でしたね。

ーー今のアニメは技術の進化もあって作画のクオリティが高いことがもはや当たり前であるかのようになってきたのに対し、『NARUTO』は第1話からすでに完成されていたような印象があります。20年前の作品として改めて振り返ってみると、どうですか?

井上:それはね、20年前は気付けなかったことなんですよね。あの頃は周りと比べられなかったから。結局いま観返して、20年前といまを比べて色褪せていないというのがすごいことだと思います。他の作品もそうですが、20年後に観たときに「やっぱり面白いな」ってなるか、20年後にはいまほどワクワクしないなってなるかは、そのときになってみないとわからないじゃないですか。だから『NARUTO』がすごいのは逆に20年経ったいま観てもワクワクできるところだし、そこが作品のクオリティの高さなのかなと思います。なので違うジャンルに例えて申し訳ないですが、美空ひばりさんと同じようなことかなって。「いつ聞いてもええやん」って。

四千頭身:(笑)

(左から)井上裕介、都築拓紀、後藤拓実、石橋遼大

井上:美空ひばりさんの「どこでいつ聞いても良いやん、この歌」っていう感覚に近いんです。まあ、そういう作品じゃないと今回のようなギャラリーを開催することも、そこに人が集まることもないと思います。

ーー『NARUTO』は国内のみならず、国外でも現在進行形で根強い人気を誇っていますよね。

都築:“忍者”だからじゃないですかね。

井上:日本にしかないですからね、忍者は。

都築:日本の文化って海外で愛されるんでしょうね、そもそも忍者を好きな人が多くて、その中でドンピシャにいちばん面白く盛り上がったのが『NARUTO』だったのかなと。

井上:忍者は日本だけのものなので、世界の人たちにとってはファンタジーなんです。『NARUTO』が愛されていることって、結果的に日本が愛されていることなので素晴らしいですよね。

都築:今回の『NARUTO THE GALLARY』のグッズも爆買いされるでしょうね。

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