大河からDQNのチャラ男役まで 中川大志、俳優業は「想像がつかないからこそ面白い」

中川大志が語る、“大好き”な俳優業の醍醐味

 2022年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)や日曜劇場『オールドルーキー』(TBS系)など話題作に立て続けに出演した中川大志が、12月23日公開の映画『ブラックナイトパレード』で、福田雄一監督と『親バカ青春白書』(2020年/日本テレビ系)以来2度目のタッグを組んだ。同作で中川が演じているのは、DQNのチャラ男・田中カイザー。“テンションアゲアゲでとにかくチャラい”という難役に挑んだ中川に、役作りや主演・吉沢亮への思い、2022年から2023年にかけての意気込みを聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

演じたカイザーは「本当にぶっ飛んでるキャラクター(笑)」

ーー福田雄一監督とのタッグは『親バカ青春白書』以来約2年ぶりになりますね。

中川大志(以下、中川):映画でご一緒するのは今回が初めてなんですけど、やっぱり嬉しかったです。割合的には笑いの要素が多く、簡単ではないキャラクターだったので、そういう役が僕に回ってきたのは驚きでもありました。ものすごいプレッシャーでしたけど(笑)。

ーーなかなか振り切れた役柄ですよね。

中川:原作ファンの方からもすごく愛されているキャラクターなので、「これはちょっと簡単ではないぞ」と。ただ福田さんの現場は、俳優部に任せてくださるというか、俳優を信頼して遊ばせてくださるんですよ。なので、俳優部はそれに応えるためにものすごく準備をしていかないといけないし、自分が演じるキャラクターをどう面白く料理して、現場で出せるかが常に大事になってくる。もちろん緊張感はありつつも、ものすごく楽しくて、やりがいのある現場なんです。

ーー福田監督の作品の現場は、アドリブが多いようなイメージもあります。

中川:そうですね。ただ、やっぱり重要なのは台本だと思います。僕は、福田さんの作品に限らずどの作品もそうなのですが、映画全体の流れがある中で、自分がそのシーンでどういう役割を担っているのかを常に考えていて。いま攻めどころなのか、もしくは一歩引いて周りの人を立てた方がいいのか、そういうことを考えるタイプなんです。そこがズレてきちゃうと、笑いだけではなく、作品としてもちょっとチグハグになってしまう気がするんですよね。

ーーなるほど。

中川:ストーリーがあって、いろんなキャラクターがいて、全体のバランスがある中で、「ここはちょっと遊べるな」とか「ここは抑えた方がいいな」っということをみんなで探り合っていく感じというか。でも基本的には、「ここはちょっとやめて」とか「ちょっとやりすぎ」って言われる方が話は早いんですけどね(笑)。抜く方が簡単なので。特にカイザーはそうでした。「なるべくアグレッシブに」とは思っていたんですけど、僕は結構遠慮しちゃうタイプの人間なので(笑)。

ーーこれほどぶっ飛んだキャラクターを演じている中川さんは久しぶりに見ました(笑)。

中川:コントとかではちょくちょくやっていたんですけど、役としてここまでアッパーなキャラクターを演じたのは初めてに近いかもしれません。本当にぶっ飛んでるキャラクターですよね(笑)。もちろん楽しいは楽しいんですけど、しんどい気持ちの方が大きかったかもしれません(笑)。

ーー試されているような感覚もある?

中川:というか、自分の中にないもの……まぁなくはないんですけど、自分の中にあまりない部分をかなり増幅させて演じなければいけないので、ものすごくエネルギーを使うんです。普段の自分があんな感じだったら多分もっとラクだったかもしれないんですけど……。そういう意味で、楽しいと同じくらいしんどかったです。

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