『鎌倉殿の13人』山本千尋、トウの新たな道に「生きる希望が湧いて救われるような思い」
12月18日に最終回を迎えたNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』トウ役の山本千尋よりコメントが寄せられた。
NHK大河ドラマ第61作目となる本作の舞台は、平安時代後期から鎌倉時代初期。義兄でもある鎌倉幕府初代将軍・源頼朝(大泉洋)にすべてを学んだ二代目執権・北条義時(小栗旬)を主人公に、武士の世を盤石にした彼の生き様、翻弄された周囲の人々を描き出す。脚本を『新選組!』『真田丸』に続き大河ドラマ3作目となる三谷幸喜が手掛けた。
山本は暗殺者から子供たちに武芸を教える道に進んだトウについて、「13人の子どもたちとまた新たな道を切り開けるということをすごくうれしく思いますし、やっと生きる希望が湧いて救われるような思いで気持ちよく鎌倉時代を駆け抜けることができたなと思います」とコメントを寄せた。
山本千尋(トウ役)コメント全文
トウを演じきって
オリジナルキャラクターでしたので、参考にできる歴史の資料もなく、自分がいったいどういう人生で、どう終えていくのかと想像を楽しみながら現場にいたんですけれども、なんとなく自分で「きっと悲しい結末だろうな」みたいな予想はしていたんです。実際に三谷幸喜さんからも実は、悲しい結末になるということをお伺いしていて「まぁそうだよな」と思っていたんです。でも善児(梶原善)を討ったあと、三谷さんからご連絡をいただいて「トウは希望にしたい」と言っていただき、今こうやって13人の子どもたちとまた新たな道を切り開けるということをすごくうれしく思いますし、やっと生きる希望が湧いて救われるような思いで気持ちよく鎌倉時代を駆け抜けることができたなと思います。
子どもたちに武芸を教えてあげてほしいと政子から頼まれて
多くの人を暗殺しておいて、自分が人を育てるだとか、人と一緒に生活をするなんて許されないことだと正直、思っていたんです。きっとひとりで孤独に死んでいくのだろうなと思っていたので、子どもたちの姿を見たときに、許しを得ようとする自分がいて。この子たちに教えることによって、自分が犯した罪は大きいですけど、少しでも善児や殺してしまった人たちへの……なんて言うんですかね、本当に言葉にするのが難しい(笑)。なかなかまだ整理はついていないですけれども。でもこれから始まるという部分もあって、トウは人に教えたこともなければ、子どもと接したこともほとんどない。(善児とともにかくまっていた頼家の長男)一幡様はいましたけど、それはきっと彼女なりのフェイクだったと思うので、本当に心から誰かと接するというのはトウ自身、初めてだったと思います。そんな未来を想像しながら最終回を終えたんじゃないかなと思っています。
■配信情報
『鎌倉殿の13人』
NHK+、NHK総合オンデマンドにて配信中
主演:小栗旬
脚本:三谷幸喜
制作統括:清水拓哉、尾崎裕和
演出:吉田照幸、末永創、保坂慶太、安藤大佑
プロデューサー:長谷知記、大越大士、吉岡和彦、川口俊介
写真提供=NHK