『invert 城塚翡翠 倒叙集』小芝風花が大変貌 『古畑任三郎』を彷彿とさせる清原果耶の姿も
すべてが、反転––––––。
『霊媒探偵・城塚翡翠』(日本テレビ系)が衝撃の“最終話”を迎えてから、1週間。タイトル&ビジュアルが一新された上で、『invert 城塚翡翠 倒叙集』(日本テレビ系)が“再びの1話”としてスタートした。
原作小説を読んでから放送に臨んだ視聴者は、『霊媒探偵・城塚翡翠』の展開の早さに驚いたはずだ。最大の見どころである“透明な悪魔”の正体を第5話で明かしてしまったら、どうなってしまうのか……と。まさか、こんな展開が待っていたとは。『城塚翡翠』シリーズは、今後も私たちの心を翻弄してくるのだろう。
期待度が高まりまくったなかでスタートした『invert 城塚翡翠 倒叙集』。前作で「翡翠先生」と淑やかに呼んでいた真(小芝風花)が、「翡翠!」とナチュラルに呼びかける。服装も、お嬢様のようなワンピースから、ゆったりとしたジャージにシフト。序盤から、真の変貌っぷりに惹きつけられた人も多いのではないだろうか。
本来の真は、サバサバした性格で、ツッコミのテンポもいい。まさに、“見たかった小芝風花”が詰まっている役柄だ。番組開始当初から、「小芝風花が出るということは、“何か”あるはず」とメタ的考察が上がっていたが、『invert 城塚翡翠 倒叙集』では、翡翠の右腕となって事件を解き明かしていくようで。翡翠と真の尊いやり取りが見られるのも、新シリーズの見どころのひとつ。
また、キレ者の翡翠(清原果耶)が普通の女の子としての顔を見せられるのも、真の前だけなのだろう。プリンの取り合いをしたり、相手のアイスを食べたことを隠蔽したり……。ふたりのシーンは、殺人事件を扱う本作において、癒しのシーンになっていくはずだ。
11月20日に放送された第1話は、IT関連会社の社長・吉田(長田成哉)を殺害した狛木(伊藤淳史)の視点で物語が描かれた。翡翠お得意の「実は、霊感みたいなものがあるんです」という発言で、相手の興味を一気に惹きつける。そして、少しでも引いた感じが見えたら、「気味が悪いですよね……」と自信なさげに、シャッターを閉じるふりをする。香月(瀬戸康史)も、翻弄されてきた手口だ。狛木も、まんまと翡翠の“色恋営業”に乗っかってしまう。
謎を解き明かしたあと、「城塚翡翠でした」と自分の名前を名乗ったり、『古畑任三郎』(フジテレビ系)を彷彿とさせるようなスタイルで、物語が展開されていく。だが、大きく異なるのは、古畑任三郎は警部補であり、翡翠はただの“霊媒師”(もどき)であること。事件を解決しなければならない理由もなければ、犯人を捕まえたからといって、自分の手柄になるわけでもない。