『舞いあがれ!』福原遥に遅れてきた反抗期 久留美&貴司は“いい子”の殻を破れるか?

『舞いあがれ!』福原遥に遅れてきた反抗期

 幼い頃、病弱だった舞(福原遥)は強い人に憧れた。その願いを託したばらもん凧が空高く舞いあがった瞬間の感動はいつしか飛行機を作り、空に飛ばしたいという夢に昇華される。

 だが、スワン号とともに自分自身が空を飛んだことにより、舞は知ってしまった。機体から見える景色の美しさに。

 『舞いあがれ!』(NHK総合)第7週が幕を開け、舞はついに新たな夢を両親に打ち明ける。旅客機のパイロットになりたいこと。そのために大学を中退し、パイロットを養成する航空学校に進学し直したいことを。

 舞からの突然の申し出に動揺を隠し切れない浩太(高橋克典)とめぐみ(永作博美)。よく考えれば、舞はまだ大学1年生。一年前まで飛行機を作る人になりたいと言っていた娘が、今度は飛行機を操縦する人になりたいと言っている。その間に人生観が大きく変わる出来事があったことは二人も知っているが、それにしたって決断が早すぎるように感じるのも無理はないだろう。

 とりわけ、浩太のショックは大きい。舞が作る飛行機に自分が作った部品を乗せたいという、親子二人三脚の夢を描いていたのだから。言葉を失った浩太の代わりに舞を諭すめぐみ。冷静を装いながらも、その震える声と今にも泣き出しそうな表情から、どうにか舞に考え直してほしいという気持ちが伝わってくる。

 とはいえ、頭ごなしに舞の新しい夢を否定しているわけじゃない。大学は卒業してほしい。その間にじっくり将来のことを考えればいいし、航空学校に進学するのはそれからでも遅くはないというめぐみの提案はかなり現実的だ。しかし、今の舞は「そのために生まれてきた」と思うほどに空を飛ぶことへの憧れを募らせている。

 めぐみが大学を中退し、浩太と結婚したことを引き合いに反論する舞。そんな彼女の状況を兄の悠人(横山裕)は「遅れてきた反抗期」と称する。そして舞と同時に、貴司(赤楚衛二)と久留美(山下美月)もそれぞれの“反抗期”を迎えつつあった。

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