『君の花になる』で本田翼の“人間味”が見られるか 批判はテンプレ化と胸キュンが原因?

本田翼の“人間味”が見られるか

 第3話を迎える本作の今後の展開に対して、佐藤氏は以下のように期待する。

「本作のキーワードは“夢”だと思います。あす花は夢だった教師になり、今度は学生たちの夢を応援したいと奮闘していました。しかし、ある事情から挫折。8LOOMの寮母として彼らのトップアーティストになるのを応援することは、何もなくなったあす花にとってやっと見つけた新たな夢です。だからこそ、元教え子であり、8LOOMのリーダー・弾(高橋文哉)への恋愛感情は盛り上がらないほうが、“今どき”な作品になるのではと思っています。胸キュンシーンはあくまでも弾の魅力を引き出すためのもの。弾を独り占めするだけでは、せっかくの夢を軸にした物語がもったいないように思います。あす花の頑張りも相まって、弾の夢が叶い、多くのファンも笑顔になる。そんな幸せの連鎖が描かれる作品であってほしいなと思います」

 また、佐藤氏が期待するのは、本作だからこそ見られる本田の一面だ。

「まだ描かれていないのが、あす花が教師を辞めるに至った“とある事情”の部分です。少しずつフラッシュバックのように見えてきてはいるのですが、その詳細は語られていません。それこそ“本田翼の型”を破るシーンが生まれるのではないかと楽しみにしているところ。多くの人が本田さんについて、その恵まれたビジュアルや多くのチャンスを掴んで、順風満帆に人生を謳歌しているように感じているかもしれません。そんな本田さんが長年の夢を諦めざるを得ないトラウマレベルのシーンをどのように演じるのか。挫折というのは誰もが味わう苦い経験。視聴者と共通する痛みをドラマで見せることで、あらゆるものを“持っている”ように見える本田さんに共感することができるのではないでしょうか。本作で明るくみんなに愛される“本田翼”から一気に振り切って、“人間・本田翼”の印象を残すことができれば、もしかしたら作品に出演するたびに湧き上がる声たちの風向きも変わってくるかもしれません」

 パーソナルイメージに近いポジティヴな一面だけではなく、あす花のネガティヴな一面を果たして本田はどう表現するのか。批判を跳ね返すような新たな一面を見てみたい。

参考

※ https://www.youtube.com/watch?v=q8xGTVahOig※ https://www.youtube.com/watch?v=q8xGTVahOig

■放送情報
火曜ドラマ『君の花になる』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:本田翼、高橋文哉、宮世琉弥、綱啓永、八村倫太郎、森愁斗、NOA、山下幸輝
脚本:吉田恵里香
プロデューサー:黎景怡
演出:坪井敏雄
製作著作:TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/kiminohananinaru_tbs/
公式Twitter:@kimihana_tbs
公式Instagram:kimihana_tbs
公式TikTok:@kimihana_tbs

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