『舞いあがれ!』努力する全ての人に贈られたメッセージ 舞の覚悟が部員たちの心を動かす

『舞いあがれ!』舞の覚悟が周囲の心を動かす

 「スワン号を飛ばしたい」という強い思いで繋がった“なにわバードマン”たち。しかし、年に一度の大舞台である「イカロスコンテスト」には書類選考で落選。記録飛行に向けて再び心を一つにする彼らだったが、その予行でパイロットの由良(吉谷彩子)が怪我を負ってしまった。

 連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK総合)第5週が幕を開け、スワン号のパイロットに志願したヒロイン・舞(福原遥)の挑戦が始まる。

「私にパイロット、やらせてください!」

 その思いを受け、代表の鶴田(足立英)は舞をトレーニングマシンに乗せる。210Wの負荷で1時間半ペダルを漕ぎ続けることを目標としていた由良に対し、現時点での舞のタイムはたったの3分。舞は日々過酷なトレーニングに励む由良に憧れ、その背中をいつしか目で追うようになっていた。だから、決して簡単ではないことはわかっていたが、想像をはるかに超えた大きな壁が舞の前に立ちはだかる。

 それでも、舞は諦めきれない。鶴田からの返事は保留となったが、自らの意志で訓練用のロードバイクを購入。身体づくりのためには由良のように徹底した食事管理もしなければならない。それには多少なりとも家族の協力が必要となるだろう。舞は改めて、自分の思いを母であるめぐみ(永作博美)に打ち明ける。

 自分のせいで周囲の人に迷惑や心配をかけてしまうことを過度に恐れていた幼き日の舞。だが、五島で祥子(高畑淳子)と暮らした日々が舞に失敗を恐れぬ心を与えてくれた。変わったのは舞だけではない。めぐみもまた、失敗も含めた舞の挑戦をそっと見守ることができるようになった。だけど、舞が迷いを打ち明けたときに怪訝な顔を浮かべたのは、舞がみんなのために無理をしているように見えたから。もしかしたら、舞自身も最初は自分がパイロットに名乗り出なければ、スワン号を飛ばせなくなるというプレッシャーを感じていたのかもしれない。

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