『舞いあがれ!』哀川翔、ニコニコおじさんからヤクザ役まで演じられる“振り幅”
なんて優しい世界なんだろう。なんて心が震える朝ドラなんだろう。
『舞いあがれ!』(NHK総合)がスタートして2週間が経とうとしている。長崎県・五島列島にやってきた岩倉舞(浅田芭路)は、祖母・才津祥子(高畑淳子)と二人暮らし。母・めぐみ(永作博美)と離れて暮らすことになって、心細いこともあるだろうが、大胆ながら“大切なこと”を教えてくれる祥子、祥子が作ったジャムを売る山中さくら(長濱ねる)、役場に勤める浦信吾(鈴木浩介)、そして彼の息子である一太(野原壱太)など、舞はみんなに支えられている。そしてみんながみんなを支えあっている……。朝から“あたたかさ過多”で涙を流してしまう最高の作品ではないだろうか。そして何より、高畑や永作をはじめとした、役者たちの演技が作品の魅力を十倍にも二十倍にも増幅させている気がする。
こちらでは、そんな島の人たちを好演している俳優から、船大工・木戸豪を演じる哀川翔に注目したい。木戸は舞に初めて会ったときから“優しいおじさん”で、いつもニコニコ。祥子のこと、めぐみのこと、舞のことを常に気にかけてくれている。
特に若い視聴者からすれば、哀川自身に対しても木戸のような“笑顔が素敵な人”のイメージを持っているかもしれない。バラエティー番組で観る哀川は、いつもニコニコしていて、カブトムシの話となると熱を帯びる。面白い俳優さんの一人だ、と。
福地桃子「ずっとピュアに演じたい」 『なつぞら』“ヒロインのカウンター”としての夕見子の魅力
「夕見子は、思ったことを包み隠さず口にするまっすぐな性格」と、自身の演じるキャラクターを評する福地桃子。朝ドラ『なつぞら』(NH…
また、哀川の娘で若手のホープとして期待されている俳優・福地桃子の存在も大きい。福地もまた、父と同様に朝ドラ出演経験がある。幾度かのオーディションを経て、広瀬すずがヒロインを務めた『なつぞら』(NHK総合)に出演した彼女は、なつ(広瀬すず)と暮らす柴田家の長女・夕見子を演じた。時にはなつに嫉妬をし、時には彼女を支える夕見子。なつと同じく“夕見子の人生”も描かれたことから、彼女の演技や物語の展開に泣かされた人も多いのではないだろうか。
福地桃子&田辺桃子、清原果耶主演『霊媒探偵・城塚翡翠』初回ゲストに決定
10月16日より日本テレビ系で放送がスタートする清原果耶主演の日曜ドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』の第1話に、福地桃子と田辺桃子がゲ…
福地は現在放送中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の初役のほか、10月16日から放送される清原果耶主演の新ドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』(日本テレビ系)第1話に出演予定。「泣いている女が自分を見ている」という奇妙な夢に悩む女性・結花(田辺桃子)の友人・舞衣を演じるという。そんな福地は、過去に哀川とバラエティーやドラマで共演。仲睦まじい様子を見せていた。
彼女といると、哀川の愛らしい“パパ”としての顔が見え隠れする。こうした一面も彼の魅力ではあるが、哀川の略歴や出演作品を振り返ると、印象が一変するだろう。