『ちむどんどん』暢子と和彦は次の世代に何を残す? 2人の背中を押す戸次重幸の言葉
同じ頃、暢子は健彦と思い出の場所を訪れる。それは幼い頃に暢子(稲垣来泉)が必死で実を取ろうと手を伸ばしていたシークワーサーの木がある場所。あの時、史彦は暢子の代わりに実を取ってくれた。
「いつか暢子ちゃんが大きくなって、今の暢子ちゃんみたいな子にシークワーサーの実を取ってあげる時がきっとくるから。そしたらもう一度考えてみるといい。この村が本当につまらないかどうか」
その言葉通り、暢子は健彦にシークワーサーの実を取ってあげられる大人になった。ここでは、シークワーサーの実がひとつの“バトン”として描かれている。次の世代に何を残すか、暢子と和彦は最後にその答えを見つけようとしているのだろう。
一方、暢子以外の兄妹たちの状況は安定し始めている。賢秀(竜星涼)は無事に清恵(佐津川愛美)と結婚。清恵のお腹にも新たな命が宿り、その隣で穏やかな笑顔を浮かべる賢秀の落ち着きぶりが印象的だ。しかも、賢秀の仕送りで比嘉家の借金は完済できたらしい。優子(仲間由紀恵)もさぞかし安心したことだろう。
残す比嘉家の課題といえば、歌子と智(前田公輝)のこと。2人が思い合っていることは誰の目にも明らかなのに、なかなか進展がない。そろそろ歌子の長年の片思いが報われてほしいものだ。
■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00~8:15、(再放送)12:45~13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30~7:45、(再放送)11:00 ~11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK