yonawo 荒谷翔大×斉藤雄哉が『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』を観て“愛”をテーマに語る

yonawo 荒谷×斉藤が愛をテーマに語る

女性の「察してよ」にどう応える?

――そもそも合っていないという結論が出ちゃいました(笑)。でも、この物語の面白いところは、全くどんな人間かも知らないのに、最初に店に入った子と結婚するよと言ってそれを実行するっていうことですよね。

斉藤:でもおそらく、この作品の時代背景的に、今と比べたら恋愛結婚って少ないんじゃないかなって思いました。お見合いとかいっぱいあるだろうし、初対面で結婚するのは今より抵抗が少ないんじゃないかなって。

――確かに。でも現代では、どんな人かもわからなくて付き合うというのはなかなかないと思うんですけど、経験あります?

斉藤:全然あります。

――あ、本当に。

斉藤:会ったその日に付き合うとかありました(笑)。

荒谷:それはやばい。普通にさらっと言ってたけどやばいから(笑)。

――斉藤さんにとってはそんなに珍しいことではないんですね。

斉藤:そうかもしれないですね。

荒谷:でも同い年の友達で、付き合って3日目で結婚した子いますね。

斉藤:僕の同い年の友達にも、最近出会って、会って2回目で結婚した子がいます。

――よっぽど合っていると思ったんですね。でもヤコブとリジーの場合は……。

斉藤:ちょっと違いますよね(笑)。

荒谷:雄哉はこの時代背景ならそんなに抵抗ないって言ったけど、ヤコブの友達が「冗談やめとけよ」っていうノリがあったじゃないですか。ヤコブも最初は冗談半分なのかなと思っていたけど、入ってきた女性に本当に魅力を感じたからだったのかなって僕は思いました。やけくそじゃなくて、それが本当の初恋のタイミングだったというか。有言実行しなきゃいけないんじゃなくて、「本当に好きだ」ってヤコブは気持ちが動かされたからそうしたのかなって。

斉藤:僕は逆だったな。船乗りだし、ワインを一気飲みしたシーンとかもあったから、変に格好つけたがるというか。男気見せたろみたいな、そこも男の嫌なところが出ているなって(笑)。

――どっちもある感じがしますね。荒谷さんが言うように確かにちらっと見て、こんなに魅力的な女性だったら「いいかな」と思って、自分の中でOKを出したというのもあるかもしれない。

荒谷:リジーの友人が来たときの払いのけ方も上手でしたよね。

――そこは斉藤さんが言ったように男の見栄みたいなのはあるかもしれないですね。ここで男気を見せて追っ払って、株を上げようというか。

荒谷:なるほど、たしかに。

――ヤコブは船長として人を率いていたから人前で弱い所を見せられない。でも、自分より洗練されたデダンという若い男が登場することで、ヤコブは嫉妬して男の弱さを見せていきます。

斉藤:ヤコブは自分とデダンをすごく比べていましたよね。執拗に「仕事何してるの?」と聞いて、自分が勝っているところを1つでも作ろうとしていて、だっせえな、みたいな。

一同:(笑)。

荒谷:最終的にデダンにおだてられてますからね。

――それでちょっと満足していましたね(笑)。

斉藤:あの辺の男の見栄っ張りじゃないけど、そういうのが嫌ですね。

一同:(笑)。

――ヤコブは見栄っ張りでダメなところもあるけど、リジーがどんな女性か理解しようと努力はます。「なんで急に機嫌悪くなったんだろう」とか、女性の気持ちを理解する大変さを感じたことはありますか?

荒谷:なんか機嫌悪いなっていうのはありますね。聞いたらやっぱり機嫌悪かった、とか。「機嫌悪い」とは言わないけど、「察してよ」みたいなのはあるじゃないですか。女性みんながそうというわけではないと思いますが、そういう場面は多々あると思います。

――そういうときはどうしています?

荒谷:「どうしたの?」って聞きますね。

――それで解決するもんなんですかね。

荒谷:聞き方とかにもよると思いますけど、わりと解決に向かいます。

――女性は言わなくても察してほしいんですかね。

斉藤:めんどくさ……。

一同:(笑)。

――男は察してよ、みたいなのはあまりないですよね。

荒谷:僕は機嫌が悪いときは言うようにしています。気になることがあったら言う。モヤモヤしている時間がもったいないし。察せないでしょって思います。

――他人のことって分かりませんよね。

荒谷:でも別に察しろよって言われたら、一旦心を開いて話そうよってなりますね。

――荒谷さんはちゃんと相手とコミュニケーションをとっているんですね。

荒谷:そうですね。というか面倒くさいと思ったら多分終わりだなって(笑)。その段階でその関係は自分にとってあまり続ける意味がないんだろうなと思っちゃう。

斉藤:すごく真面目だね。

――斉藤さんは違う?

斉藤:放っておきます。自分が機嫌悪いときも突っ込まれたくないですし、自分で自分の機嫌をとれるから、気持ちが落ち着くまで放っておいてほしいタイプです。だから相手に対しても別に何とも思わないというか。イライラしてるな~みたいな。

――相手が「どうしたの? 機嫌悪いの?」って聞いてこられたら?

斉藤:そういうときは彼女とは会わないようにしています。自分の機嫌が悪いときは会わないです。だから同棲とか本当に向いていない。

荒谷:(笑)。

――そういえば今、バンドメンバー全員で同居しているんですよね。

斉藤:男は別ですね。別に知りたいことないし(笑)。

荒谷:誰も干渉しないし、干渉しなくても成り立つ関係だから。

斉藤:やっぱり嫉妬がないですからね(笑)。

荒谷:言っても友達且つ仕事関係だしね。

――嫉妬というのは、この映画の大きな要素ですね。

斉藤:それは観ていてすごく思いましたし、自分の高校生のときを思い出しました。今は減ったけど、当時初めて付き合ったときとかめっちゃ心配だったから、「あーわかるな」って。

――リジーのような女性と付き合うにはどうしたらいいんでしょうか。

斉藤:たぶん自分に自信がないとこういう女性と付き合えないと思います。ヤコブには金持ちのデタンという比べる男がいて、自分が劣って見えちゃったりするから、すごい嫉妬するのかなって。自信があったら比べたりなんてしないと思うし。

――そうですね。でもなかなか女性と余裕をもって距離を保てるくらいの自信を身につけるのは大変じゃないですか?

斉藤:自信ないですね(笑)。

――人と比べるのもよくないですよね。自分が惨めになるだけで。

斉藤:いいことないですよ。

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