『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』監督「大きな責任を負っていた」 レア・セドゥを絶賛

エニェディ監督、レア・セドゥを絶賛

 8月12日に公開されるレア・セドゥ主演映画『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』の本編映像が公開された。

 本作は、マルタ共和国のカフェで、船長のヤコブ(ハイス・ナバー)が友人と「最初に入ってきた女性と結婚する」と賭けたことから始まる大人のラブロマンス。長編デビュー作『私の20世紀』で第42回カンヌ国際映画祭カメラドールを受賞、その後『心と体と』で第67回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したハンガリーの映画監督、イルディコー・エニェディがメガホンを取った。

『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』本編映像

 公開された本編映像には、苛立ちを隠し大人の対応をするヤコブとリジー(レア・セドゥ)との関係が変わっていくシーンが収められている。

 リジーは仕事をしているヤコブにお金の無心のために手を出すが、引き出しの中から財布を取り出したヤコブは少し考えた様子で何に使うのか問いかける。リジーはきょとんとした表情で、「お金のこと?」と聞き返すと、ヤコブは険しい顔で「そうだ」と答える。リジーは不思議そうな表情で「外でお昼を食べる。別にいいでしょ」と言うと、飯なら家で食べろと却下し、「金は湯水のように湧いてはこない」とヤコブは冷たい表情で財布をしまってしまう。仕事をはじめたヤコブに「そう、ならいい」とつぶやくと、リジーはヤコブの机に座り足をバタバタさせる。ビックリするヤコブはリジーを見上げるが、そのまま何も言わず机に向かう。リジーはさらに机の上にある書類を落とし、呆然とするヤコブをからかうように笑顔を向ける。そして、書類を拾うヤコブに見せつけるかのように徐々にインクを落とそうとする。

 エニェディ監督は、セドゥがリジーを演じたことについて「彼女の役は非常にトリッキーでした。この映画にはリジーからの視点が一瞬たりとも入ってきません。初めて私がレアと話した瞬間から同意していたことは、リジーは決して謎めいた存在でもないということでした。彼女は複雑性を備えた人物であり、皆と同じよう他人、それも最も近しい存在でさえ触れられない部分をたくさん持っています。物語は1920年代で、リジーを含むすべてのキャラクターは当時の世相を有機的に表しており、彼らは社会から提供された役割に従っています。つまり、レアは純粋に彼女の演技に複雑さを持たせることで、リジーの性格について生じる偏見を解消するというより大きな責任を負っていたのです」と絶賛している。

■公開情報
『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』
8月12日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、ユーロスペースほか全国公開
監督・脚本:イルディコー・エニェディ
出演:レア・セドゥ、ハイス・ナバー、ルイ・ガレル、セルジオ・ルビーニ、ルナ・ウェドラー
プロデューサー:モニカ・メーチ
原作:ミラン・フスト
撮影:マルツェル・レーブ
音楽:アダム・バラージュ
配給:彩プロ
2021/ハンガリー・ドイツ・フランス・イタリア/英語・フランス語・オランダ語・ドイツ語・イタリア語/シネマスコープ/169分/原題:A felesegem tortenete/PG-12
(c)2021 Inforg-M&M Film – Komplizen Film – Palosanto Films – Pyramide Productions – RAI Cinema – ARTE France Cinema – WDR/Arte
公式サイト:https://mywife.ayapro.ne.jp/

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