『ユニコーンに乗って』と『バズ・ライトイヤー』に共通点 西島秀俊の存在が物語の肝に

『ユニコーンに乗って』西島秀俊が物語の肝に

 『ユニコーンに乗って』でも『マイ・インターン』でも、世代の異なる者同士が理解し合い、支え合い、仕事や人生に立ち向かっていく様子がメインターゲット層に受け入れられるよう描かれている。特に本作では、永野芽郁のほか、杉野遥亮、前原滉、坂東龍汰、青山テルマがメインキャラクターを務めており、キャストもZ・ミレニアル世代で固めている。そのため自ずと同じような世代の視聴者層を意識した物語になり、小鳥と同じ世代の視聴者にとっては「若い世代とどう付き合っていけばいいか」の指標にもなるはずだ。

 若い世代が「一緒に働きたい」「仕事をするうえで協力しやすい」と思えるような存在として描かれているのが、小鳥なのだ。小鳥は作品内で分かりやすく“ホモソーシャル(男性同士で連帯し、男らしさを証明しようとすること)から降りた男性”として描かれており、誰に対しても尊敬の念を持ち分け隔てなく対応する。また自分と20以上も歳の離れた相手でも常に丁寧な敬語を使い、若者から教えを受けながら未開拓のITやEdTechへの勉強心を燃やす。一方で、長年社会人として生活して来た経験は誰よりも勝るため、ドリームポニーの面々が仕事や私生活で困っている時、そっと支えになるアドバイスをくれるのだ。

『ユニコーンに乗って』(c)TBS/撮影:加藤春日

 第5話まで放送されている本作だが、小鳥の誠実で嫌味のない存在が本作をより引き立たせていることは間違いない。今後はドリームポニーが企業として成長して行く姿とともに、社内メンバーの人生や恋愛についてさらに深く描かれて行くだろう。また、世代間が異なるからこそケミストリーが生まれる瞬間を魅力的に描くはずだ。しかし今のところ小鳥の過去や私生活があまり描かれていないため、小鳥の人となりがさらに分かるエピソードを期待しつつ本作の視聴を続けたい。

■放送情報
『ユニコーンに乗って』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:永野芽郁、西島秀俊、杉野遥亮、坂東龍汰、前原滉、石川恋、青山テルマ、山口貴也、武山瑠香、広末涼子
脚本:大北はるか
プロデュース:松本友香、岩崎愛奈
演出:青山貴洋、棚澤孝義、泉正英
編成:青木伸介、森岡梢
撮影:加藤春日
主題歌:DISH//「しわくちゃな雲を抱いて」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
音楽:青木沙也果
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/unicorn_ni_notte_tbs/
公式Twitter:@unicorn_tbs
公式Instagram:@unicorn_tbs
公式TikTok:@unicorn_tbs

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