永瀬廉、『新・信長公記』で魅せた憂いと愛嬌 実力派俳優との共演でさらなる飛躍を期待

永瀬廉、『新・信長公記』で魅せた憂いと愛嬌

 映画『真夜中乙女戦争』では、上京したばかりの孤独で無気力な大学生「私」を演じた。2022年1月の『わげもん~長崎通訳異聞~』(NHK総合)では、江戸時代の長崎を舞台に、着物にちょんまげ姿で、オランダ語が得意な伊嶋壮多役をつとめ、本格時代劇に初挑戦を果たした。King & Princeの活動と並行しながら、俳優としてのキャリアを確固たるものにしつつある。

 全体的に、明るい役よりも少し影のある役が多いのは、永瀬の少し高めでウェットさを感じる声質にもあるのではないだろうか。

 関わる作品のジャンルも漫画原作や歴史物など、どんどん幅広くなっている。ジャニーズのタレント全般に感じることだが、グループ活動をしながらの俳優活動、一体いつ練習しているのか。

 2021年末の『第72回NHK紅白歌合戦』の囲み取材では、メンバーの髙橋海人が、ライブの休憩中にも休まずに『おかえりモネ』の方言の練習をしていたことなど、永瀬の見えない部分での努力を明かした。(※1)

『紅白歌合戦』会見でKing & Prince 永瀬廉が『おかえりモネ』コーナーに感慨 ACCやミレパ×中村佳穂は特別演出も

本日12月28日より、12月31日放送の『第72回NHK紅白歌合戦』リハーサルが行われている。本稿では音合わせなどリハーサルおよ…

 実は、永瀬の初の映像作品は、2013年のドラマ『信長のシェフ』(テレビ朝日系)での森蘭丸役だった。当時14歳の永瀬が、主人公・ケンを演じたKis-My-Ft2の玉森裕太を相手に初々しく演じていた。14歳の永瀬は、ビジュアルや声質はすでに今に近い。しかしそれは、特別大人びていたわけではない。大人びた少年というよりも、23歳になった今でも、どこか少年のようなはかなさを感じるのが永瀬廉だと感じる。

 『信長のシェフ』での森蘭丸役から、今度は信長役で主演をつとめる。『新・信長公記』は、戦国武将のクローンが高校1年生になる、かなり奇抜な設定のドラマだ。俳優陣は、伊達政宗役に三浦翔平、黒田官兵衛役に濱田岳、武田信玄役に満島真之介など、30代のキャストも多い。確かな演技力を持つ俳優だからか、とんでも設定を本気で演じていても妙な説得力があり、今後への期待を感じずにはいられない。また、豊臣秀吉を演じる、なにわ男子の西畑大吾は、永瀬とは同期で絆が強い。そんな2人が信長と秀吉をどう見せてくれるのか。

 第1話では、争いごとには積極的に関わらないものの、ヒロイン・みやびを影ながら助ける姿を見せた織田信長。甘い物好きで干し柿を食べ、校庭でスルメを焼き、だじゃれを言うかわいい一面も。さらに、みやびの歌声に合わせ舞い始めるなど「今何が起きた?」と思うような突然の演出にも、そこはさすがの永瀬廉。身のこなしの美しさに釘付けになった。演技力に定評のある役者陣のなかで、永瀬廉が新たな化学反応を見せてくれるのが楽しみでならない。

参照

※1. https://realsound.jp/2021/12/post-937556.html

■放送情報
『新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~』
読売テレビ・日本テレビ系にて、毎週日曜22:30~23:25放送
出演:永瀬廉(King & Prince)、山田杏奈、西畑大吾(なにわ男子)、萩原利久、犬飼貴丈、三浦翔平、満島真之介、濱田岳、小澤征悦、柄本明
原作:甲斐谷忍『新・信長公記~ノブナガくんと私~』(講談社『ヤンマガKC』刊)
脚本:金沢知樹、伊達さん
監督:中島悟、豊島圭介
チーフプロデューサー:沼田賢治
プロデューサー:中山喬詞、小島祥子、清家優輝
共同プロデューサー:三上絵里子
制作協力:ファインエンターテイメント
制作著作:読売テレビ
(c)読売テレビ
公式サイト:https://www.ytv.co.jp/shinchokoki/
公式Twitter:@shincho_drama
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