夏休み興行戦線異常あり 主役は『キングダム2』か『ミニオンズ フィーバー』か?

夏休み興行戦線異常あり 主役は?

 先週末の動員ランキングは、2019年に公開された『キングダム』の3年ぶりの続編『キングダム2 遥かなる大地へ』が、土日2日間の動員は52万7000人、興収は7億9700万円で初登場1位。祝日を含むオープニング4日間の動員は93万3812人、興収は13億7930万8900円という堂々たる成績。土日2日間の興収比では、最終興収57.3億円を記録した前作『キングダム』の152%という順調なスタートをきった。

 『怪盗グルー』シリーズとしては2017年に公開された『怪盗グルーのミニオン大脱走』以来4年ぶりの新作、『ミニオンズ』スピンオフシリーズとしては2作目の『ミニオンズ フィーバー』は、土日2日間の動員は41万8000人、興収は5億3100万円で初登場2位。オープニング4日間の動員は72万4725人、興収は9億471万7380円。土日2日間の興収比では、最終興収73.1億円を記録した『怪盗グルーのミニオン大脱走』の89%という数字。

 注目すべきは、公開8週目の『トップガン マーヴェリック』が、公開2週目の『ソー:ラブ&サンダー』、公開3週目の『バズ・ライトイヤー』を上回って先週末の段階でも3位にランクインしていることだ。同作は7月19日(火)までに590万6852人の動員と92億6342万2240円の興収を記録して、『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』を抜いて2022年公開全作品のトップとなった。

 『キングダム2 遥かなる大地へ』と『ミニオンズ フィーバー』に加えて、これで5月に公開された『トップガン マーヴェリック』は、名実ともに2022年夏休み興行の主役の一角に割り込むことに。7月29日に公開が控えている『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』と合わせて、この4作品が2022年のサマームービーの王者を争うことになるだろう。

 『トップガン マーヴェリック』は東和ピクチャーズ配給、『ミニオンズ フィーバー』と『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は東宝東和配給。実に、その4作品中3作品が東宝東和系(東和ピクチャーズは東宝東和の子会社)の配給作品となる。そして、『キングダム2 遥かなる大地へ』は東宝とソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの共同配給作品。つまり、これまで夏休み興行のトップ争いの常連だったディズニー配給作品は完全な脇役となり、東宝の単独配給作品も第一線に割り込むことが難しそうな状況なのだ。ディズニー作品についてはディズニープラスに事業の軸足がシフトしたこと、東宝作品についてはジブリや新海誠や細田守のアニメーション作品の公開がないことと、それぞれ理由もはっきりしているが、いつもとはちょっと違う夏休み興行、その本番が始まった。

■公開情報
『キングダム2 遥かなる大地へ』
全国公開中
出演:山崎賢人(「崎」はたつさきが正式表記)、吉沢亮、橋本環奈、清野菜名、満島真之介、岡山天音、三浦貴大、濱津隆之、真壁刀義、山本千尋、豊川悦司、高嶋政宏(「高」はハシゴダカが正式表記)、要潤、加藤雅也、高橋努、渋川清彦、平山祐介、玉木宏、小澤征悦、佐藤浩市、大沢たかお
監督:佐藤信介
脚本:黒岩勉、原泰久
音楽:やまだ豊
原作:『キングダム』原泰久(集英社『週刊ヤングジャンプ』連載)
(c)原泰久/集英社 (c)2022 映画「キングダム」製作委員会
公式サイト:http://kingdom-the-movie.jp
公式Twitter:@kingdomthemovie
公式Instagram:@kingdom_movie

『ミニオンズ フィーバー』
全国公開中
プロデューサー:クリス・メレダンドリ
監督:カイル・バルダ
声の出演:スティーヴ・カレルほか
配給:東宝東和
(c)2021 Universal Studios. All Rights Reserved.
公式サイト:minions.jp
公式Twitter:https://twitter.com/minion_fanclub
公式Facebook:https://www.facebook.com/minions.movie/

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