内山夕実は“人間力”の高さに定評 『異世界かるてっと』でも証明されたマルチな才能

 放送中の『勇者、辞めます』では、無表情で人見知りのアサシンの少年メルネス、『くノ一ツバキの胸の内』では、生徒たちから恐れられるハナ先生を好演する内山夕実。6月10日から公開された映画『劇場版 異世界かるてっと ~あなざーわーるど~』には、マーレ役とパック役の2役で出演している。

『劇場版 異世界かるてっと ~あなざーわーるど~』

 『きんいろモザイク』では猪熊陽子役として、同作の音楽ユニットRhodanthe*のメンバーとしてステージに立つほか、『東京リベンジャーズ』では、今後の物語の行方を担うキーパーソンである佐野エマを演じる。時にはメインキャラクターの一角を担い、時には物語のキーパーソン、そしてラジオや配信特番では、MCとして番組の進行役を担当するしっかり者という印象。ユーモア溢れるキャラクターは共演者から愛され、トーク力の高さでファンからは「いいこと言う製造機」と評判だ。内山夕実を評するならば、ずば抜けたコミュニケーション能力と人間力の持ち主。周りに合わせながら欲しいものをピンポイントで提供してくれる“空気読み”の達人。非常に多くの人間が関わるアニメの現場においては、そうしたバランス感覚の必要性は想像以上であり、数多くの作品で実に多彩な役柄を演じることができるのは、声優としての実力はもちろんのこと、協調性に長けていることも一理あるのだろう。

 内山が出演する『異世界かるてっと』は、『オーバーロード』『この素晴らしい世界に祝福を!』『Re:ゼロから始める異世界生活』『幼女戦記』『盾の勇者の成り上がり』という、異なる異世界を舞台にした作品の登場人物たちが、あるボタンを押してしまったことで同じ一つの異世界へと飛ばされ、学園生活を送るというショートコメディアニメ。決して交わることのない別々の世界のキャラクターが一堂に会し、同じ画面に収まって言葉を交わすという、ファンにとっては妄想の世界だったものがアニメとして展開され人気だ。

 2019年に1期が放送、2020年には『盾の勇者の成り上がり』を加えて2期が放送され、満を持して『劇場版 異世界かるてっと ~あなざーわーるど~』が公開されたという流れだ。内山は、『オーバーロード』ではアインズの部下の一人で、双子のアウラの弟・マーレ、『Re:ゼロから始める異世界生活』ではエミリアと契約を結んでいる猫の姿をした大精霊・パックの2キャラクターを演じた。ダブルヘッダーでの出演は異なる物語によるクロスオーバー作品だからこそだろう。

 2014年のインタビューでは、自身をサバサバした性格と分析する一方で、「初めて行くスタジオの場所が不安で、よくあらかじめ下見に行っていました」「演じる際のこだわりは、ズバリ“思い切る!”ですね(笑)。私はホントに心がチキンなので、お仕事の前日とかは今でも緊張してしまうんですが、やはり不安なままお芝居をしてしまうといい演技は出来ないですからね! ギリギリまで緊張していたとしても、本番は自信を持って思いきり演じています!」(※1)などコメント。小心者は、事前の準備や予習復習が人より入念になる傾向があり、それが仕事に取り組む姿勢となって高評価に繋がっていったのかもしれない。



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