『盾の勇者』ラフタリアを好演! 強さと凜々しさを持つ瀬戸麻沙美の“絶対的ヒロイン感”

『盾の勇者』瀬戸麻沙美“絶対的ヒロイン感”

 TOKYO MXほかで放送中の『盾の勇者の成り上がり Season2』で、盾の勇者・岩谷尚文の剣として戦う亜人の娘・ラフタリアを演じる瀬戸麻沙美。最新話では魔力が0に戻って幼い容姿に戻ってしまったものの、「私は尚文様の剣ですから」と重い剣を引きずる健気さに好感度が爆上がり。しかし本来のラフタリアは、凜とした強さを持った気高き女剣士。ヒロイン然とした存在感で物語に彩りを与えている。そんなラフタリアを1期から演じている瀬戸麻沙美の魅力は、“絶対的ヒロイン感”の一言に尽きるだろう。

 2011年からテレビアニメの声優として活動を開始した瀬戸は、『ちはやふる』の主人公・綾瀬千早役で早々に“絶対的ヒロイン感”を開花させた。それは、人を惹きつける真っ直ぐさや、自分の信念を貫き通す強さ、そして周囲の空気を一変させてしまうオーラにある。千早について瀬戸は、「ここまで一つのことに情熱を傾けられる人は、なかなかいないと思うので憧れます。とにかく真っ直ぐで、強欲なんです。誰でも、どこかで周囲の人に気をつかい、遠慮してしまうことがあるものだけど、千早は夢中になると、そういうところが見えず突き進んでいく。その真っ直ぐさに皆が惹かれているんだと思います」(※1)とコメント。そんな千早と同様、瀬戸自身も自分の思うがまま自由に演じた。また、「新しいことにどんどんチャレンジできる環境だったので、自分自身も成長することができました」とも。瀬戸の声にならない演技と間合い。千早が畳に座り、百人一首の札と対峙した時に流れる空気感は、得も言われぬ迫力に満ちている。

 以降、瀬戸は『ウィッチクラフトワークス』の火々里綾火、『文豪ストレイドッグス』の樋口一葉、『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』の桜島麻衣、『トロピカル~ジュ!プリキュア』の滝沢あすか/キュアフラミンゴなど、実に多彩なタイプのヒロインを演じてきた。来年の2期放送が待ち望まれている『呪術廻戦』の釘崎野薔薇は、その中でも異色のヒロイン像だろう。口が悪くギャルっぽい雰囲気は、瀬戸が演じてきたヒロインのどこにも属さないタイプだ。

 「ちょうどこの時期、ギャルの役を受けて落ちていたんです。だから私の中で、ギャルであったり、口が悪かったり、粗雑な感じのお芝居が課題でもありました。自分でも苦手な分野だと分かっているけど、すごくやりたい!と思いました」とコメント。釘崎野薔薇はヒロイン的なポジションにはあるものの、圧倒的な強者というわけではない。虎杖悠仁や伏黒恵らの才能に心を折られながら、継ぎはぎだらけの自信とプライドでそれでも何とか立ち上がる、負けの美学を持ったヒロインだと言える。演技について、「荒くやることは簡単ですけど、大きく吠えるキャラクターって弱く見えるじゃないですか。それはやりたくなかったので、野薔薇は自分の中で絶対的な自信を持っていなければいけないと思ったんです」(※2)とコメントし、「野薔薇を演じる上では、自信をそのまま“自信です!”と出すのではなくて、“自信ありますけど、何か?”という感じで出せる表現方法を、今ずっと模索しています」と語った。

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