『ちむどんどん』新たなミッションはおでん屋再建　詐欺に手を貸したニーニーのしわ寄せも

　東洋新聞社での外部研修的な期間を終え、「アッラ・フォンターナ」に戻ってきた暢子（黒島結菜）。いつの間にか沖縄を出て2年が過ぎ、暢子のコック姿もすっかり板についてきた。そんな矢先、オーナーの房子（原田美枝子）からまた新たなミッションが言い渡される。

　第9週初日を迎えた『ちむどんどん』（NHK総合）。新聞社でボーヤとして働いたおかげで、料理人としても豊富な知識を手に入れた暢子だったが、房子には気になることが一つ。

　それは暢子が自分の判断で料理に工夫を凝すため、お店の味に統一感が出なくなってしまったことだった。料理長の二ツ橋（高嶋政伸）に注意されても、納得がいかない暢子は和彦（宮沢氷魚）に「昔どおりの味ばっかりでは流行に取り残されるから、もっとどんどん進化していかないと」と愚痴を零す。

　そんな暢子に房子が依頼したのは、とある飲食店の立て直しだった。開店3カ月経っても売り上げが伸びず、困っている知り合いのお店を軌道に乗せてほしいというのだ。「あなたならやれると思って」という房子の言葉に乗せられた暢子は即座にその依頼を引き受ける。

　しかし、よく考えてみれば、まだ前菜しか任されていない新人の暢子にただ期待してという理由だけでそんな重大な任務を任せるはずがない。いつも以上に穏やかな房子の表情と言葉にはきっと何か裏があるはず。

「リピートしてくれるお客様はフォンターナの味を食べたいと思って、通ってくださっているんです」

　房子はそんな二ツ橋の言葉を、経営者の視点に立たせることで暢子に理解させようとしているのではないだろうか。

　暢子が出向いた先は期待していたイタリア料理店ではなく、鶴見にある小さな屋台のおでん屋だった。房子から下された難関なミッションに暢子は挑むことになる。