眞栄田郷敦×加藤柚凪の“親子”をはじめ完璧な配役! 心を癒やす『カナカナ』のおもしろさ

眞栄田郷敦×加藤柚凪『カナカナ』の魅力

 毎週月曜から木曜まで、22時45分から放送されているNHK夜ドラ『カナカナ』を、ドキドキしながら毎晩、楽しみに視聴している。朝ドラに比べると視聴の習慣がつきにくい時間帯かもしれないが、観始めたら、日に日に温かさのあるコメディが癖になってくる。特に、秘密の力を持つ少女・佳奈花を演じる、6歳の加藤柚凪ちゃんがかわいすぎる! 優しくて、あたたかくて、笑える。そんな本作の魅力を紹介したい。

心が綺麗な元ヤンキーと他人の心を読める少女が一緒に暮らす

 本作は、人気漫画『今日から俺は!!』(小学館)を描いた西森博之の同名コミックを実写化したドラマ。元伝説のヤンキー、マサ(眞栄田郷敦)が、人の心を読める5歳の少女、佳奈花(加藤柚凪)とひょんなことから一緒に生活することになる、子育て奮闘物語。

 マサは地元の港町で、居酒屋「パイセン」を営んでいる。表情の変化や言葉数が少なく、淡々と話す。顔に大きな傷があり、子どもから見たらかなり怖い容姿だ。ある日、近所に住むおばちゃん(宮崎美子)から、遠縁にあたるヤンチャな子の更生を一緒にしてほしいと頼まれる。

 一方、5歳の佳奈花は、心が読める不思議な能力を持つ。両親を亡くし、祖母からは「お前が心を読めることは絶対に誰にも知られてはいけない」「お前はずっと一人で過ごすしかない」と言われて育った。そのうち祖母が亡くなり、親戚から厄介者扱いを受けていたところに、叔父の沢田(武田真治)に能力を知られてしまう。沢田は佳奈花をギャンブルに連れ回し、他プレーヤーの心を読ませて自分が儲けようとたくらむ。佳奈花の「誰か助けて!」という心の叫びが切ない。

『カナカナ』

 沢田の元から逃げ出した佳奈花が裸足で公園にいたところ、マサと出会う。顔は笑っても心で悪態をつく大人を多く見てきた佳奈花。ところが、マサの心には、暖かな南国のような風景が広がっていた。佳奈花はほっとして、心惹かれる。この佳奈花こそが、おばちゃんが話していた遠縁の子どもだったことがわかり、マサの仮免父親期間がはじまる。

 「ずっと一人でいないといけない」と思っていた佳奈花が、安心できる大人と出会い、愛情を受けていく。

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