『ちむどんどん』宮沢氷魚が成長した和彦として登場 一つ屋根の下で青春群像劇が進展?

『ちむどんどん』好青年に成長した和彦と再会

 新聞社で働きはじめた暢子(黒島結菜)に運命的な出会いが待っていた。『ちむどんどん』(NHK総合)第37話。房子(原田美枝子)に命じられて暢子は東洋新聞で雑用係のボーヤをすることに。高校卒業後上京した暢子にとって、新聞社で見聞きすることは知らないことばかりでまさに社会勉強だ。「御社」と「弊社」の使い分けや電話の取次ぎ、使い走りまで不慣れな職場でメモを取りながら暢子は懸命に雑用をこなす。

 失敗して叱責されてばかりの暢子だが、学芸部デスクの田良島(山中崇)はちゃんと暢子の長所も見抜いていた。房子に対して「真面目で正直で明るくて、人柄は100点満点」と伝えたのはリップサービスだけではないのだろう。房子も暢子の様子が気になっているようで、教養を身に付けるため新聞社で働かせること自体が暢子への期待の表れでもある。

 そんな中、暢子は青柳和彦(宮沢氷魚)と再会する。暢子が10歳の時に、和彦は父の史彦(戸次重幸)に連れられてやんばるへ転校してきた。引っ込み思案だった和彦は比嘉家の兄妹と仲良くなり、たくさんの思い出が生まれた。「いつか東京に来いよ。美味しいもの、世界中のうまいものを食べさせてやるからな!」と言葉を交わしてから9年。新聞記者になった和彦と料理人の道を歩み始めた暢子がついに東京で再会した。

 少年時代の和彦には、思慮深さとともにいじめっ子から暢子を守ろうとする気概があった。大人になり、内面がそのまま外部に現れ出たようなイケメンぶりがまぶしい。凛々しく成長した和彦は地域の話題に目を向ける実直な記者になっていた。10年ぶりの再会を喜びあう暢子と和彦。会った瞬間、やんばるで過ごした日々が脳裏に浮かぶ。2人の関係性が変わっていないことに観ているこちらも嬉しくなる。

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