『ストレンジャー・シングス』シーズン1～3で思い出しておきたいこと　新章を観る前に

シーズン３：少年少女の恋物語とマインドフレイヤーとの決戦

　さて、シーズン3はシーズン2の一年後となる1985年が舞台。しかし、物語は1984年にソ連が＜裏側の世界＞に関する実験をしていたところから始まる。ソ連側は元々本土で同じように実験を行っていたものの、うまくいかなかった。そこで、一度はゲートが開いたホーキンスに忍び込み、秘密裏に基地を作っていたのだ。その時の実験は失敗してしまうものの、ソ連側の将軍に1年の期限を言い渡された研究員たちが、ちょうど1年後の1985年に再びゲートを開けてしまうのだった。

　そんな経緯で、ウィルの体から抜けたマインド・フレイヤーの残存物が再び動き出し、ホーキンス中のネズミを支配し始める。ネズミに化学薬品を食べさせて、液体化させるようにしたのは液状になったそれを合体し、大きな“肉体”を作ろうと企てていたのだ。そして、ある程度合体したその個体に、偶然その近場を通りかかったビリーが連れ去られ、シーズン2のウィルのように意識を乗っ取られてしまう（フレイされる）のだった。シーズン3のヴィランはこのマインド・フレイヤーの生み出した肉体、そしてフレイされたビリーや街の人々である。

　一方、少年少女たちは歳を重ね、青春を謳歌していた。マイクとイレブンは熱々カップルに、ルーカスとマックスもつかず離れずの良い感じの距離感で、ナンシーとジョナサンも順調に交際しながら一緒に街の新聞社に入社する。スティーブはスターコートモールの中のアイスクリームショップで働き始め、同僚のロビン（マヤ・ホーク）のことが気になり始める。ホッパーも自分の気持ちに正直になろうと、シーズン2でボブを失ったジョイスをデートに誘おうとするのだ。なお、ダスティンはサマーキャンプで出会ったスージー（ガブリエラ・グレース・ピッツォーロ）と良い感じ。誰もその存在を信じなかったが、最終話でスージーの助けを借りることになった。

　さて、マインド・フレイヤーの暗躍が進み、それぞれが街の異変に気づいていく。そして再び力を合わせて、最終的にスターコートの地下にロシアの秘密基地および「ゲート」の入り口があることを突き止めるのだった。一方、独立記念日にマインド・フレイヤーはフレイした人間たちを液状化させ、それを合体させて巨大化。脅威となるイレブンたちを襲いにかかる。ホッパーの家からスターコートに逃れた彼らは、最終決戦を迎える。

　この時、イレブンはビリーと対峙し、彼の精神世界を覗く。そして彼女の呼びかけのお陰でビリーが自我を取り戻し、イレブンに襲い掛かろうとするマインド・フレイヤーから彼女を守って死んでしまう。ずっと凶暴な存在として描かれてきた彼にとっての贖罪の瞬間だった。一方、基地の内部に潜り込んだジョイスとホッパーはゲートを開けた装置を破壊しようとする。作戦は無事成功し、装置の破壊およびゲートの閉鎖と目的を達成するが、その際にホッパーが巻き込まれて死んでしまった。これと同時に、マインド・フレイヤーも死ぬ。

　それから3カ月後にバイヤーズ一家はイレブンを引き取ってホーキンスを離れる。ウィルとイレブンと離れ離れになる、マイクと仲間達。しかし、その頃カムチャッカ半島の謎の施設がデモゴルゴンを所持していることがわかってシーズン3は幕を閉じた。しかも、シーズン4のティザー予告から、死んだと思われたホッパーが生きていて、この施設に囚われていることがわかっている。

　さて、マインド・フレイヤーもようやく倒し、ゲートも閉じたはずだったのに再び開けられる、＜裏側の世界＞への扉。一体シーズン4では何が起きてしまうのか。

■配信情報
Netflixシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
シーズン1～3：独占配信中
シーズン4 Vol.1：5月27日（金）、Vol.2：7月1日（金）独占配信開始
クリエイター：ザ・ダファー・ブラザーズ
製作総指揮：ロス・ダファー、マット・ダファー、ショーン・レヴィ
出演：ウィノナ・ライダー、デヴィッド・ハーバー、フィン・ヴォルフハルト、ノア・シュナップ、ミリー・ボビー・ブラウン、ケイレブ・マクラフリン、ゲイテン・マタラッツォ、カーラ・ブオノ、ナタリア・ダイアー、チャーリー・ヒートン、ジョー・キーリー、セイディー・シンク、プリア・ファーガソン、マヤ・ホーク、ジェイミー・キャンベル・バウアー、エドゥアルド・フランコ、ジョセフ・クイン、ロバート・イングランド、 シャーマン・オーガスタス、メイソン・ダイ、ニコラ・ジュリコ、トム・ヴラシア