『ちむどんどん』賢三と房子に因縁の過去? とにかく“浅い”ニーニーも再登場

『ちむどんどん』房子と暢子の関係は?

 騒がしいキッチンの一角、暢子(黒島結菜)は一人、麺を打っていた。『ちむどんどん』(NHK総合)第29話は、「アッラ・フォンターナ」の採用試験に再び挑む彼女の姿から始まる。

 ふと適当な材料で即席で作る料理に、「これ、本当に美味しい?」と包丁の手を止めてしまった暢子。しかし、そんな彼女も料理大会では想定外の出来事を乗り越え、そこにある即席の食材でナポリタンを作っていたわけだ。本来、彼女にこういう土壇場力は結構備わっていたりする。しかし、自信を無くして手を動かせなくなってしまった暢子を、なんだか今後の彼女のライバルになりそうな雰囲気満載の井之脇海演じる矢作が「ああなったら終わり」と遠目でいじる。

 父・賢三(大森南朋)の名が刻まれた包丁を見つめる暢子。思い返すのは、父と一緒に沖縄そばを作ったあの日のこと。

「うちが美味しいと思ったものを作る!」

 そう奮起した彼女は、無事に時間内に試験を終了させ、レストランのみんなに沖縄そばを振る舞った。「うめえ!」と、あの矢作でさえ驚いてしまうほど、みんな素直に暢子のそばに賞賛を送った。何より、この少ない時間で限られた材料で、麺から自分で作ったということをオーナーの大城房子(原田美枝子)にしっかりアピールしながら、「ちょうど一人、増やしてもいいかなと相談していたところですし」と推しに推す二ツ橋(高嶋政伸)の好プレーもあって、暢子の採用が決まった。

「ありがとうございます! 頑張ります!」

「頑張るのは当たり前」

 房子の返しが、なんとも痛快で気持ちが良い。そんな彼女は、暢子の包丁に刻まれる賢三の名前を見つめ、何かを思っていた。そう、第29話はこの「賢三の面影」がキーとなる回である。

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