『ナンバMG5』難破剛、伍代直樹、大丸大助 3人のイイ男たちに通ずるアツい信念

『ナンバMG5』男たちに通ずるアツい信念

 頭の切れる伍代、真っ直ぐな大丸だけでなく、このドラマの主役・剛のイイ男っぷりにも触れておきたい。彼のイイ男な一面は挙げたらキリがないが、今話に関して言うなら関口(岩男海史)との友情には彼の魅力が詰まっていた。

 中学時代、1人で土手で勉強している関口に「いっつも勉強しているよな」「いい高校に行きたいのか?」と剛が絡みに行ったことで2人の交流はスタートした。しかし、交流といっても仲良くなったわけではない。「建築家になるのが夢で」と話す関口に背中を押され、同じ図書館で勉強をしていた程度の仲だった。

 ただ、剛は一方的に関口を好いていた。関口は剛が勉強していることをバカにしない、それどころか剛をバカにする他校の生徒に「頑張っている人をバカにすることないでしょ! そんな権利ないと思います」と反論していたのを剛はトイレの個室からこっそり聞いていたのだ。剛はこのことが嬉しくて勉強への気合が入り、今の高校に入れたのだという。

 一見交わらなさそうに見える関口と剛。しかし、自分がヤンキーとしてバイアスをかけられがちだった剛は人のことを外見や周囲の評価、扱いだけで決め付けたりはしないからこそ、生まれた友情だった。

 人を見た目で判断しないのは、関口も同じだ。もしも金髪で顔面に怪我をしたヤンキーがいきなり話しかけてきたら、怖くて逃げる人もいるだろう。しかし、関口は逃げたりしなかった。どんなに嫌なことをされても、自分の信念を曲げない。そんな内面に剛はシンパシーを感じたのだろう。

 「頑張ってる人を笑う権利なんて、どこの誰にもない」セリフとして出てきたのは1度だったが、剛、伍代、大丸、そして関口に通ずる信念に思えた。私たちが彼らに魅かれる理由も同じかもしれない。見た目や行動は多少荒々しくとも、何かに一生懸命な彼らは最高に素敵なのだから。

■放送情報
『ナンバMG5』
フジテレビ系にて、毎週水曜22:00~22:54放送
出演:間宮祥太朗、神尾楓珠、森川葵、森本慎太郎(SixTONES)、富田望生、原菜乃華、加藤諒、米本学仁、満島真之介、鈴木紗理奈、宇梶剛士ほか
原作:『ナンバMG5』『ナンバデッドエンド』小沢としお(秋田書店『少年チャンピオン・コミックス』刊)
脚本:金沢達也
演出:本広克行
プロデュース:栗原彩乃
編成企画:上原寿一
制作・著作:フジテレビ第一制作部
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/nanbaMG5/
公式Twitter:@nanbaMG5_
公式Instagram:@nanbamg5_

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