『ナンバMG5』難破剛、伍代直樹、大丸大助 3人のイイ男たちに通ずるアツい信念

『ナンバMG5』男たちに通ずるアツい信念

 筋金入りのヤンキー一家「難破家」の次男・剛(間宮祥太朗)が家族に内緒で健全な高校に入学。『ナンバMG5』(フジテレビ系)は、そんな剛の高校“逆”デビューを描いた物語だ。

 優しいクラスメイトに囲まれながら、美術部では絵の才能を開花させ、順調に見えていた剛の高校生活。しかし、その二重生活っぷりを千鳥商業高校のヤンキー大丸大助(森本慎太郎)から「卑怯だ!」「大切な人を騙している」と指摘され、剛は「自分が間違っているのかもしれない」と迷うようになっていた。

 そんな苦悩の末、剛は美術部員たちに「特服の正体は僕なんです」「中学3年の時にケンカだけじゃなくて、他の可能性があるんじゃないかなと思って」「小さい頃から思いっきり絵を描いてみたくて」「みんなを騙したくてこんなことをしているわけではない」と本当のことを告白。白百合高校の真面目な学生として柔らかな雰囲気を醸し出しながらも、ぐっと目に力を入れ、一人称をヤンキー・難破剛の時の「俺」に変えながら話す姿には、剛の覚悟を感じた。ビジュアルを変えないまま表情と声色だけで、真面目な学生とヤンキーの本性、2つの顔を表現できるの間宮だからこその表現とも言えるだろう。

 しかし、一世一代の決心も虚しく、この告白は「ドッキリ大成功!」と書いた段ボールを掲げる大丸によって、冗談にされてしまう。前回、剛の話に耳も傾けず「卑怯だ!」と言った大丸の心が変化したのは、急接近した伍代直樹(神尾楓珠)が剛の事情を大丸に話したからだった。剛の知らないところでも剛を悪者にせず立ち回る伍代、つくづくイイ男だ。


 イイ男な一面は大丸も持っている。喧嘩っ早く、相手に騙されやすい一面もある一方、とにかく真っ直ぐなのが彼の魅力だ。中でも、自分が間違っていたことを「悪い! 許してくれ!」と謝罪できる人柄なのは強い。もっと言うなら、剛に対して「何もしらねぇくせに、追い込んじまった」と謝っている理由をきちんと述べるところも推せる。加えて言うなら、何より剛と仲直りできて良かった。前回の仲違いが辛かった視聴者は、このシーンに救われたことだろう。

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