『持続可能な恋ですか?』田中圭の“頑張って”が心強い 杏花と晴太が友達から一歩前進

『じぞ恋』田中圭の“頑張って”が心強い

 “持続可能なパートナーシップ”のために必要なことが毎話示唆される『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』(TBS系)。第4話では、“頑張る”という言葉についての様々な解釈が描かれた。

 独立して自分のスタジオを持つことが夢で、そのためには結婚している暇なんてないと宣言していたヨガインストラクター・沢田杏花(上野樹里)に迷いが生じる。このまま今のスタジオに残って数店舗のマネジメントを担う立場になるか、それともやはり独立の夢を追うべきか。

 焦る杏花に幼なじみ・颯(磯村勇斗)は「別に頑張んなくてもいいじゃん。ていうかもう頑張ってんじゃん」とさりげなく労いの言葉を掛ける。対して、シングルファーザー・東村晴太(田中圭)はそんな杏花に「本当に自分のスタジオ諦めるんですか? 頑張ってください。頑張らなきゃダメです!」「どうして今更迷うんですか? 杏花さん、自分が何を手放そうとしているか分かってない。頑張れば一番欲しいものが手に入るんですよ。何で諦めちゃうんですか?」と語気を強めて迫る。

 晴太の場合には自身の時間やリソースは自分のものであって、決して“自分だけ”のものではない。息子・虹朗(鈴木楽)のこともあり、彼は起業を諦めたようだ。これまでの自身についても「働くってそういうことだって、家族のためとか自分以外の何か優先して、それが大人なんだって何とかやってきて」と話していた。そんな晴太からすれば、自分の時間を全て自身のやりたいことだけに集中投下できる杏花はこれ以上になく恵まれた贅沢な環境にあり、今こそが“頑張りどき”だと思ったのだろう。そして、何より既に彼の中では杏花の夢を応援することが、自分の夢になっているのだろう。起業セミナーで“私の大事なもの”をテーマに連想するワードを書き連ねた中に、“杏花さん”の文字がしっかり並んでいた。

 「夢を叶えるためにセミナーにも行って、でもそこで……」の後にきっと“晴太さんと出会って”と続けようとした杏花からすれば、“人の気も知らないで!”という心の声が今にも聞こえてきそうな応酬だった。

 ただ、全く他人事ではなく自分のことのように、あるいはそれ以上に真剣に真っ直ぐに伝えてくれる晴太の“頑張れ!”に杏花はあることに思い至る。ある意味、人生の岐路にもなり得る重要な決断時にこんなに介在し意見することは、責任を伴う。そして、夢を諦めようとする自分に、本人以上に納得のいかない顔をして“本当にそれでいいの?”と問いかけ、一歩踏み込んでくれることも紛れもない“優しさ”であり“愛情”だ。そして、自分以上に自分の人生や夢について本気になって考えてくれる人がいるなんて、自分の夢をしぶとく諦めないでいてくれる存在がいるなんて、なんて心強いことだろう。

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