圧倒的なバレエ描写に釘付け 『ダンス・ダンス・ダンスール』の“本物”へのこだわり
本作において音の重要性も計り知れない。演技中の息遣いや床を蹴る音、着地音の一つひとつが丁寧に表現されている。演技中の音を録音して使っているだけではなく、リアルなバレエの演技を表現するため、モーションアクターを務めるバレエダンサーから演技中の息遣いをレクチャーを受けているという。
本当にすごい…
着地音なんかも録音して使用しているとお聞きしました😬#ダンスール https://t.co/ckCZxOFs2Q— 本渡楓 (@Hondo_dagaya_) April 29, 2022
これまでにあげたモーションや息遣い、着地音などはもちろん、原作漫画でも重要になる光の表現にも注目したい。第1話冒頭で幼い頃の潤平が男性バレエダンサーの演技から「星が爆ぜる」爆発的な感覚を覚えるシーンからも伝わるように、演技・音・光といった“表現”に熱量が込められているということなのだろう。
さらにそのこだわりを感じるのは、バレエの英才教育を受けてきた天才・森流鶯(CV:内山昂輝)の迫真の演技に潤平が魅せられるシーンだ。心情を表す光や音には、ただキラキラと胸を踊らせているだけでなく「表現する」というバレエの本質に惹かれ、気付かされる潤平の細やかな心の変化を感じさせる
本作はバレエの物語であると同時に、中学生という思春期の難しい年頃の少年少女の青春が描かれている。「かっこよくいたい」「男らしくなりたい」そんな等身大な潤平の気持ちはもちろん、ヒロイン・五代都(CV:本渡楓)や流鶯など、取り巻くキャラクターたちそれぞれの個性や葛藤も今後の見どころになってくるだろう。
本作はバレエという日常から少しかけ離れた世界の物語ではなく、バレエが少し身近に感じる、青春ストーリー。丁寧に描かれていく潤平たち少年少女の成長をぜひ覗いてみてほしい。
■放送情報
『ダンス・ダンス・ダンスール』
MBS/TBS系「スーパーアニメイズム」枠ほかにて、毎週金曜25:20~放送
ディズニープラスにて独占配信中
キャスト:山下大輝、内山昂輝、本渡楓、天崎滉平ほか
原作:ジョージ朝倉(小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』連載中)
監督:境宗久
シリーズ構成:成田良美
キャラクターデザイン:長谷川ひとみ
総作画監督:長谷川ひとみ、小美野雅彦、黒岩裕美
副監督:清水久敏
バレエ演出:大谷肇
バレエ作画監督:桑原剛、小笠原篤
美術監督:藤野真里
撮影監督:八木まどか
CGディレクター:鷲田知子
色彩設計:田辺香奈
編集:長坂智樹
音響制作:dugout
音楽:未知瑠
振付:宝満直也
バレエ監修:阿部さや子
制作:MAPPA
OPテーマ:YUKI「鳴り響く限り」
EDテーマ:ヒトリエ「風、花」
(c)ジョージ朝倉・小学館/ダンス・ダンス・ダンスール製作委員会
公式サイト:https://danseur-anime.com/
公式Twitter:https://twitter.com/danseur_anime