黒島結菜、『ちむどんどん』暢子の性格は自身に近い? “特別”な役に出会えた喜びを語る 

黒島結菜が語る朝ドラヒロイン

 NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』が放送中だ。稲垣来泉ら子役たちの名演が光った2週間の放送を経て、第3週より大人キャストたちが本格登場。その中心にいるのが、本作の主人公・暢子を演じる黒島結菜だ。沖縄の美しい景色とともに、黒島の溢れんばかりの笑顔と爽やかな雰囲気が作品をより一層輝かせている。

 朝ドラは『マッサン』『スカーレット』、大河ドラマは『花燃ゆ』『いだてん〜東京オリムピック噺〜』、そして主演作『アシガール』と、NHKドラマで輝きを放ち続けてきた黒島が、朝ドラヒロインとしてどんな心持ちで本作に臨んだのか。放送を前に話を聞いた。(編集部)

「暢子とは近いところも多いです」

ーー黒島さんにとって暢子はどのような人物ですか?

黒島結菜(以下、黒島):おいしいものが大好きで、運動もご飯を作るのも得意で、元気な女の子。みんなに愛される力のある子だなと思っています。

ーー暢子を演じていて、黒島さん自身と近いと思う部分はありますか?

黒島:おいしいものが好きなところは一緒ですね。運動するのも一緒です。大体一緒かもしれないです(笑)。私も走るのが好きで得意だったりはするので、近いですね。性格は暢子ほど明るくはなかったりするんですけど……でも、近いところは多いかもしれないです。

ーー暢子のような元気なキャラクターを演じていていかがですか?

黒島:すごく楽しいです。自分自身で嬉しい感情を表に出すことが普段はあまりないので、この役をやっているとそこにいい意味でプライベートでも引っ張られて人見知りがなくなったり、いい影響をもらっている気がします。明るくて陽気なキャラクターは演じていていい面がいっぱいありますね。

ーー暢子を演じる上でこだわっている部分を教えてください。

黒島:おいしいものをおいしそうに食べるのは、一番遠慮せずにやろうと思っていることの一つです。食べるシーンにもセリフがあるから、遠慮して小さな一口になりがちなんですけど、そこはあまり意識せず取った量をそのまま食べています。もぐもぐしながらセリフを言ってるカットがいっぱいあるんですけど、それはそれで暢子っぽくていいかなと思っていて。私は10代から演じることになるんですけど、25歳になったら普通は落ち着いてるだろうみたいなところも、暢子だったら食べたり跳んだりして思いっきり全身で表現するような、そういうところを意識しています。

ーー『ちむどんどん』には食べるシーンが多く出てきます。

黒島:お昼はお昼で食べて、「お昼明けにまた食べるシーンだった。でも食べる!」みたいな(笑)。事前に知っていたら撮影のおいしいご飯のためにお腹を空かせておこうって時もあるんですけど、いいタイミングでそういうシーンになることが多いんですよね。昨日の撮影でも夜遅くなってきた最後の方におそばを食べるシーンがあったんです。ちょうどお腹が空いてきていて、そういう時は撮影なのに思いっきり素の自分で遠慮なく食べています(笑)。現場に入っていると頭を使うので、すぐお腹が空いちゃうんですよね。食べないとエネルギーにならないなというのは、この朝ドラに入って実感したことです。食べるのは大事だなと思って、ちゃんと食べるようにしています。

ーー黒島さんにとって朝ドラのヒロインを演じるということはやはり特別なことですか?

黒島:朝ドラのヒロインということよりも、地元の沖縄の話でヒロインができることが特別かなと思います。朝ドラで沖縄の話ができてヒロインっていう、その3つが合わさったのがすごく特別のことかなと。作品として携わるものにはどれも差はないんですけど、そういった意味で地元のお話ができるのはすごく嬉しかったです。

ーー撮影で大変だったことは?

黒島:ずっと出ているので、スケジュールを見たら「暢子」「暢子」「暢子」……でやっぱりそうかみたいな(笑)。毎週すごいなとは思うんですけど、大変なことは今のところそんなになくって。時間が遅くなってくると疲れたりすることもあるんですけど、みんなと一緒に頑張っているので団結力が出てくるのが面白いし頑張ろうと思えるので、今のところ大変だなと思ったりしても、それを上回るものがあるので楽しくやっています。

ーー長男の賢秀を演じる竜星涼さん、長女の良子を演じる川口春奈さん、三女の歌子を演じる上白石萌歌さんとは四兄妹となります。

黒島:沖縄ロケが去年の11月、12月にあったんですけど、みんなで沢山お話をして4人の距離はぐっと縮まりました。それから東京での撮影でも4人が揃うとすごくホッとするんですよね。今は沖縄から上京した暢子のレストランでのシーンを撮影しているから、お母ちゃん(仲間由紀恵)ともネーネー(川口春奈)とも歌子(上白石萌歌)とも電話のシーンしかないんですよ。それがすごく寂しいですし、たまに会えたりすると嬉しくて、家族みたいな懐かしい気持ちになったりして。この4人が兄妹でいられるのはすごくいいなと思っています。

ーー沖縄ロケで印象に残っているエピソードはありますか?

黒島:第1週の最初に、ドローンで海からシークワーサーの木の下に立っている暢子のところに向かって行くカットが撮れた時は、テンションが上がりましたね。そもそも強風の影響でドローンが飛ばせないかもしれなかったんですけど、その分この物語の始まりに沖縄の自然の美しさを実感してもらえるいいカットが撮れて思い出に残っています。

ーータイトルの「ちむどんどん」は沖縄のことばで「胸がわくわくする気持ち」を表しますが、黒島さんも実際に使っていたりするのでしょうか?

黒島:普段の生活ではあまり使わないんですけど(笑)。「ちむどんどん」の意味はもちろん知っていますし、馴染みのある言葉の一つではあります。

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