滝藤賢一の縦横無尽な演技力に驚嘆 『探偵が早すぎる』で発揮される“イケオジ”ぶり

滝藤賢一、『探偵が早すぎる』で見せた柔軟さ

 犯罪を未然に防ぐ、史上最速の探偵が帰ってきた! 2018年7月期に放送され、新たに続編としてスタートした『探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り~』(読売テレビ・日本テレビ系)。

 本作は、井上真偽による同名小説を滝藤賢一と広瀬アリスのダブル主演で映像化したコメディ・ミステリー。犯罪防御率100%の早すぎる探偵・千曲川光(滝藤賢一)が、巨額な遺産を手にした十川一華(広瀬アリス)のもとに次々と送り込まれる凶悪な刺客たちを返り討ちにする痛快さはシーズン2でも健在で、初回の放送からファンを中心にSNSは盛り上がりをみせていた。

 そして、本作のもう一つの見どころは、両親のいない一華を育てたスーパー家政婦の橋田政子(水野美紀)も加わったクセが強い3人のテンポある掛け合い。プライベートでも仲が良いことで知られる滝藤、広瀬、水野の気兼ねない関係性が作中でもプラスに作用し、ずっと見ていたくなるような最強のトリオを生んだ。特に、広瀬は以前出演した『アナザースカイII』(日本テレビ系)で滝藤のことを“親友”と表現しており、家族ぐるみでの付き合いがあるそう。そんな年齢もキャリアも違う相手と、スッと違和感なく溶け込む柔軟さが俳優・滝藤賢一の魅力だ。

 映画『クライマーズ・ハイ』で、日航機墜落後の惨憺たる現場を目の当たりにした新聞記者が精神崩壊に追い込まれていく様を迫真の演技でみせ、一躍脚光を浴びた滝藤。以降、NHK大河ドラマ『龍馬伝』や『踊る大捜査線』シリーズなど話題作に出演し、名バイプレイヤーとして数々のドラマや映画で欠かせない存在となっていった。昨年放送の『君と世界が終わる日に』(日本テレビ系)の最終話で見せた怪演ぶりが話題となっていたが、狂気に満ちた瞳で視聴者をゾクッとさせることもあれば、連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK総合)や映画『エイプリルフールズ』で演じたような優しい娘思いの父親にも扮することができる。どのキャラクターも一度見たら忘れられないほど個性が強いのに、作品を変えるたびにイメージを更新し続ける縦横無尽な演技力に驚かされるばかりだ。

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