『ストレンジャー・シングス』S4本予告を徹底解説 浮遊するマックス、敵の正体とは

『ストレンジャー・シングス』S4予告編解説

サム・オーウェンス博士が再登場

 予告編ではポール・ライザー演じるサム・オーウェンスが再びイレブンの前に現れ、「戦いがはじまる」と警告をするシーンも。オーウェンス博士はシーズン2から登場したエネルギー省の幹部で、“パパ”ことブレンナー博士に代わってホーキンス研究所を任されていた。彼がイレブンとバイヤーズ一家を遠く離れた場所に移したわけだが、今回イレブンに「ホーキンスにいる君の友達に危険が迫っている」と、ホーキンスに戻ってくることを説得しているように見える。しかし、それに対してイレブンが「力を失った」と反論。それでも「君なしではこの戦いに勝てない」と伝えるオーウェンス。“裏側の世界”との全面戦争がシーズン4では起きそうだ。

失われたパワーと得たパワー

 イレブンが力を失ったという事実と同時に、恐らく本予告で最も衝撃的だったのが、マックスの浮遊。映像の冒頭で語りかけていたビリーの墓跡の前で突然宙に浮かび、その場に居合わせたダスティンとルーカス、スティーヴが驚いているのだ。しかし、注目したいのが墓跡の名前。冒頭のそれが「BILLY HARGROVE」だったのに、浮遊シーンの墓跡にはビリーではなく「WILLIAM」と書かれているのだ。彼の本名はウィリアム・ハーグローブであり、劇中は常にウィリアムの略称であるビリーと呼ばれていた。つまり、同じ兄の墓跡なのに書かれている名前が違う。これはもしや、パラレルワールドや夢の中などにいることを示唆しているのか。むしろ、墓跡のため本名で綴られる可能性も高いから、冒頭のビリーの墓の方が非現実のものなのか。謎が深まる一方だ。

 ただ、製作者のザ・ダファー・ブラザーズが事前にシーズン4を『ストレンジャー・シングス版エルム街の悪夢』と表現していたこと、そして予告編のクライマックスに映された赤い世界で、マックスがフレディ・クルーガーを彷彿とさせる怪物に追いかけられていること、目を潰した姿で登場したヴィクター・クリールを演じるのがロバート・イングランドであることを含め、やはり“裏側の世界”とは別に「悪夢の世界」というのも一つのテーマになってくる気がしてならない。では、マックスを追う怪物、今回の敵の正体は何なのか。

ナレーションの正体、ラストに姿を現した怪物とは

 予告編のラストで姿を現した、今回のラスボス的な悪の存在。触手を持つその容姿、そして公開されたシーズン4のエピソード名から考えられるに、これは「ヴェクナ」という敵だ。冒頭の「お前は全てを破壊した。お前の苦しみはもうじき終わる」というナレーションの正体でもある。ヴェクナとは、もともとマイクたちがシーズン1で遊んでいた「ダンジョンズ&ドラゴンズに登場する最も偉大な悪役のひとり。黒魔術を求め、リッチと呼ばれる不滅の存在になった魔法使いとして知られている。見た目はこれまでのクリーチャーの中で最も人型に近く、ケロイドのような皮膚がこれまたフレディ・クルーガーを彷彿とさせる。

 予告編では、今回いつものメンバーがクリールの家に集まり、みんなで“裏側の世界”に行く様子も見受けられる。このヴェクナとの全面戦争となるのだろうか。マックスの力がヴェクナに与えられたものなのか、イレブンから譲渡されたものなのか。“裏側の世界”の屋根上でギターをかき鳴らしている謎の人物も含め、気になるところが満載だ。シーズン4 Vol.1の第1話が配信される5月27日が今から待ちきれない。

参照

https://www.techspot.com/news/93901-stranger-things-4-has-serious-nightmare-elm-street.html

■配信情報
Netflixシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
シーズン1~3:独占配信中
シーズン4 Vol.1:5月27日(金)、Vol.2:7月1日(金)独占配信開始
クリエイター:ザ・ダファー・ブラザーズ
製作総指揮:ロス・ダファー、マット・ダファー、ショーン・レヴィ
出演:ウィノナ・ライダー、デヴィッド・ハーバー、フィン・ヴォルフハルト、ノア・シュナップ、ミリー・ボビー・ブラウン、ケイレブ・マクラフリン、ゲイテン・マタラッツォ、カーラ・ブオノ、ナタリア・ダイアー、チャーリー・ヒートン、ジョー・キーリー、セイディー・シンク、プリア・ファーガソン、マヤ・ホーク、ジェイミー・キャンベル・バウアー、エドゥアルド・フランコ、ジョセフ・クイン、ロバート・イングランド、 シャーマン・オーガスタス、メイソン・ダイ、ニコラ・ジュリコ、トム・ヴラシア

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