青木崇高、無骨な侍を演じさせたら右に出る者なし 『鎌倉殿の13人』木曽義仲は当たり役に

青木崇高、木曽義仲は当たり役に

 『鎌倉殿の13人』(NHK総合)第13回「幼なじみの絆」で青木崇高演じる木曽義仲が本格登場し、従兄弟である源頼朝(大泉洋)を凌駕する器の大きさ、人としての懐の深さを見せつけた。

 「幼なじみの絆」のタイトルの通り、この回では2組の幼なじみが登場。1組目は、主人公・北条義時(小栗旬)と八重(新垣結衣)。義時は八重に何度振られても一途に思い続け、彼女が引くほど江間に山菜や魚を届けた。2組目は、義仲と巴御前(秋元才加)。巴御前は、義仲のことを「素晴らしいお方です」と、心から尊敬し、色恋を遥かに超えた信頼関係が築かれていることが場面からも伝わった。

『鎌倉殿の13人』写真提供=NHK

 野性的で剛胆なイメージだけでは収まらない、義理堅く人情に厚く繊細といった多面的な魅力を持つ義仲を力強く演じる青木崇高。4月8日に放送が終了し、3人のヒロインが100年にわたる物語を紡いで高い評価を得た『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)でも、サプライズ出演し、大きな反響を呼んだ。青木が演じたのは、武藤蘭丸という映画俳優。当時、ひなた(川栄李奈)と恋仲だった五十嵐(本郷奏多)が挑んだ映画オーディションで、見事にその座を射止めた役者だ。

『カムカムエヴリバディ』の公式Twitterには、「参加できると聞いた時は喜びで心と体が踊りました。台本を受け取った時は感動で手が震えました。目を見開き食い入るようにじっくりと台本を読み込みました。この100年にわたるすばらしい家族の物語に関われることを、心からうれしく思います」と青木崇高本人がコメントを残している。毎日朝ドラを楽しみに観ていると、こんなエピソードが何よりも嬉しかったりするものだ。

 藤本有紀脚本の朝ドラ『ちりとてちん』(NHK総合)で青木が演じたのは、落語家をめざした主人公・喜代美(貫地谷しほり)の兄弟子で、後に夫となる徒然亭草々だった。一見無愛想で近寄りがたい印象を与えつつ、じつは純粋な情熱を持った心の温かい人。男らしさと純粋な心、この良質なイメージを青木はこの作品で手に入れた。

 『カムカムエヴリバディ』では、注目の最終回にも時代劇の主演で活躍している武藤蘭丸のカットが入り、SNSもその話題で盛り上がった。無骨な侍姿がこんなにさまになるというのも貴重な存在であることの証だ。

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