ニコラス・ケイジ、VOD映画への出演を重ねついに借金完済 数年間で46本に出演

ニコラス・ケイジ、借金を全額返済する

 ニコラス・ケイジがニコラス・ケイジ役を演じる映画『The Unbearable Weight of Massive Talent(原題)』で話題を呼んでいるニコラス・ケイジが、多額の借金を完済したことをGQのインタビューで明かした。

 ケイジはこれまで、『ザ・ロック』(1996年)や、『フェイス/オフ』(1997年)、『スネーク・アイズ』(1998年)、『天使のくれた時間』(2000年)などに出演し、『リービング・ラスベガス』(1995年)ではアカデミー賞主演男優賞を受賞するなど、数々の映画に出演し、幅広い活躍をみせてきた。

 しかし、2010年頃にケイジが出演した、『魔法使いの弟子』(2010年)や、『ゴーストライダー2』(2011年)といった作品の興行成績が振るわず、この時期からケイジへのオファーは途絶えることとなる。また、浪費癖がすごいことでも有名な彼は、同時期より多額の負債を抱えており、米国税庁から630万ドルもの未払い資産税を催促されるなど、苦しい借金生活を送っていた。

 父の死や経済的破綻、母親の介護など、あらゆることが「一度にすべて起こった」と語るケイジは借金返済のために、できるだけ多くの映画に出演し、数年間で46本もの映画に出演。

 大ヒット映画の主演俳優からVOD映画俳優になった経緯についてケイジは、「電話が鳴らなくなりました。『ナショナル・トレジャー3』をやらないなんてどういうことだ?』って感じです。もう14年にもなるのになぜやらないのか」と語ったが、「『魔法使いの弟子』は失敗しましたし、『ゴーストライダー』はチケットが売れませんでしたし、『ドライブ・アングリー3D』も売れ行きが悪く、長くは続きませんでしたね」と、出演作の興行成績が振るわなかったことを認めている。

 自己破産という選択肢はなかったというケイジは、「1年に4本、何度も繰り返し映画を撮っていたときでも、全力を尽くすことのできる何かを見つけていました」と語り、当時の経験を、“ベルトコンベアー”のようだったと例えた。また、「しかし、全てがうまくいくわけではありませんでした。『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』のように素晴らしい作品もありましたが、うまくいなかった作品もありました。しかし、決しておざなりにするようなことはしませんでした。もし、『ニコラス・ケイジはただやってる(数をこなすために片っ端から出演している)だけで、特にこだわりをもっていない』などの誤解があったのであれば、それは違います。私はしっかり作品に向き合っていましたよ」と、当時引き受けた仕事について、誤解を解きたい思いを述べた。

 そのようにして借金返済に励んだケイジは、『The Unbearable Weight of Massive Talent(原題)』の出演が決まった1年半ほど前に、借金を完済したという。

 『The Unbearable Weight of Massive Talent(原題)』の出演に関し、当初はオファーを「3、4回断った」こと明かしているケイジは、自分自身の精神に深く入り込むことに抵抗があったことに触れ、監督・脚本を務めるトム・ゴーミカンから、「神経質なニック・ケイジが最高のニック・ケイジだ」と言われていたことに対し、「私は『いつも神経質なわけではないんだよ、トム』と言いました。家ではソファに座り、CNNを見たり、村上春樹(Murakami)の本を読んだり、とても静かな時間を過ごしているんだよってね」と、ゴーミカン監督とのやりとりについてもコメントした。

 ケイジが出演する最新作のアクション・コメディ映画『The Unbearable Weight of Massive Talent(原題)』は、2022年4月22日にアメリカ公開予定。

参照

https://www.gq.com/story/nicolas-cage-april-cover-profile
https://www.hollywoodreporter.com/movies/movie-features/nicolas-cage-interview-unbearable-weight-of-massive-talent-1235104433/
https://deadline.com/2022/03/nicolas-cage-i-never-phoned-it-in-gq-interview-1234986687/

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