坂口健太郎、『ヘルドッグス』で岡田准一と“最狂のバディ”に 「とても豊かな時間でした」

 岡田准一主演映画『ヘルドッグス』の公開日が9月16日に決定し、あわせて坂口健太郎の出演が発表された。

 本作は、デビュー作『果てしなき渇き』で2004年の第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した深町秋生による小説『ヘルドッグス 地獄の犬たち』(角川文庫/KADOKAWA刊)を映画化するもの。『関ヶ原』『検察側の罪人』『燃えよ剣』の原田眞人監督が自ら、本作が3作品目のタッグとなる岡田を主演にイメージしながら脚本を執筆した。また、岡田は本作でも技闘デザイン(アクション振り付け)を担当している。

 岡田が演じるのは、正義も感情も捨て、腕っぷし一つでヤクザ組織に潜入しのし上がる元警官・兼高昭吾。兼高は、愛する人が殺される事件を止められなかったというトラウマを抱え、闇に落ち、正義も感情も捨て復讐することにのみ生きていた男で、その闇と狂犬っぷりに目をつけた警察組織から、ヤクザ組織への潜入という危険なミッションを強要される複雑なキャラクターとなる。

 今回出演が発表された坂口が演じるのは、兼高が潜入を強いられるヤクザ組織の一員、室岡秀喜。室岡は死刑囚の息子という境遇ゆえに心の奥底に深い闇を抱え、組織内でも誰も手が付けられない制御不能な存在だ。満腹中枢が壊れており、常に空腹で何かを食べている。感情を抑えられないサイコパスな室岡だが、警察のデータ分析によると、兼高との相性が98%。警察は、兼高に室岡に喧嘩を売り、それをきっかけに組織へ潜入するよう指示を出す。当然2人の相性は抜群で、最強の“狂犬コンビ”として猛スピードで組織を上り詰める中で、なくてはならない存在となっていく。

映画『ヘルドッグス』坂口健太郎コメント映像

 あわせて公開されたコメント映像の中で、坂口は室岡というキャラクターについて、「世間の坂口健太郎のイメージとはガラッと違う役」と語る。また、初参加となる原田監督作品について「お芝居していく中で、毎回裏切っていきたいなって気持ちがあった。監督とお話をさせてもらってやりたいっていうのは瞬間的に強く思いました。室岡の根本というか、どこに中心があるんだろうっていうのはすごく頭で考えて、マフィアのような集団の中にいる中で、どこか浮いちゃダメだって思っていたけれど、室岡なりの感情の出し方や異質感はすごく調節をしなきゃいけないなっていうのは思ってはいました」とコメント。

 一方、原田監督は坂口について、「とにかく一番最初に本人と会って、色々話してみて、凄くいいなって思いました。ちょうど『クライマーズ・ハイ』で堺雅人と会った時とか、あるいは『日本のいちばん長い日』で松坂桃李と話した時とか、そういう時の、ああいい感じっていう、お互いにクリックするものがありました。室岡は97%サイコパスであっても原石の純真さが3%残っています。その微妙なニュアンスを健太郎は切なく的確に表現してくれました」と語った。

 室岡は兼高とバディとして行動をしていくうちに、絶対的な信頼、そして強い憧れを抱くようになるが、坂口は初共演となった岡田について、「バディ感というか、僕はもう本当の兄貴のように慕っていたので、そういう画が映像になったときに感じてもらえると思います。セクシーで、とても切ない映画だなって感じますね」と振り返っている。

コメント

坂口健太郎

室岡という役を考えている時間、乾いた笑顔の裏にある深い闇や寂しさを感じ、その感情を丁寧に、時には刹那的に放出する作業はとても心地の良い瞬間でした。
初めての原田組、この刺激的な現場を室岡として、岡田さん演じる兼高と一緒に潜る時間は、とても豊かな時間でした。

原田眞人監督

とにかく一番最初に本人と会って、色々話してみて、凄くいいなって思いました。ちょうど『クライマーズ・ハイ』で堺雅人と会った時とか、あるいは『日本のいちばん長い日』で松坂桃李と話した時とか、そういう時の、ああいい感じっていう、お互いにクリックするものがありました。室岡は97%サイコパスであっても原石の純真さが3%残っています。その微妙なニュアンスを健太郎は切なく的確に表現してくれました。

■公開情報
『ヘルドッグス』
9月16日(金)公開
出演:岡田准一、坂口健太郎
脚本・監督:原田眞人
原作:深町秋生『ヘルドッグス 地獄の犬たち』(角川文庫/KADOKAWA刊)
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
(c)2022「ヘルドッグス」製作委員会
公式サイト:www.helldogs.jp
公式Twitter:@HELLDOGS_MOVIE
公式Instagram:@HELLDOGS_MOVIE

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