『逃亡医F』松岡昌弘が“追跡者”から“護る者”へ 妙子を殺そうとしたのは誰?

『逃亡医F』妙子を殺そうとしたのは誰?

 そんな折、浩子の容体が一変。藤木には、浩子の命と胎児の命、両方を救う自信があった。しかし、大掛かりな手術をできる場所がない。同時に、自分の中に隠していた「何を差し置いても犯人を探したい気持ち」との葛藤も生まれていた。心と身体が別物になってしまった藤木を動かしたのは、美香子のある一言だった。

 藤木と長谷川は協力してオペを遂行、長谷川は自らの手で我が子をとりあげた。初めてその名を呼ぶ目には、涙が浮かぶ。そんな長谷川に「その子にとってお前の腕の中が世界のすべてだ」と藤木は言う。そして「その手で都波さんを殺したことを忘れるな」と。責めるのではなく、我が子のために清く正しく生きるよう諭した。

 浩子の手術を迷う藤木に、ひどいことだと承知で美香子は言った。「亡くなった方のことを思えるなら、これから生まれる命のことも考えましょう」と。藤木が長谷川に告げた言葉も、意味は同じだ。生まれた命を愛しく思うなら、亡くなった命、ひいては奪った命を、決して忘れてはならない。医手一律の前に、人として、命は等しく尊いものであるというメッセージに思えた。

 その後、病院を出た藤木たちを烏丸(前田敦子)が待っていた。彼女は挙動こそ怪しいが、妙子への情はあるように見える。そして烏丸の口から、藤木たちは妙子が生きている事実を告げられた。いよいよ次週、佐々木、バイオネオと対峙する。妙子を殺そうとしたのは誰なのか、妙子を無事に取り戻すことができるのか。

■放送情報
『逃亡医F』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:成田凌、森七菜、桐山照史(ジャニーズWEST)、桜庭ななみ、堺小春、古屋呂敏、和田聰宏、酒向芳、前田敦子、安田顕、松岡昌宏
原作:『逃亡医F』(Jコミックテラス刊)(原作:伊月慶悟、作画:佐藤マコト)
脚本:福原充則
演出:佐藤東弥、大谷太郎ほか
音楽:今堀恒雄
チーフプロデューサー:三上絵里子
統轄プロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:藤村直人、本多繁勝
協力プロデューサー:吉川恵美子、阿利極
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/toubouif/
公式Twitter:@touboui_ntv

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