『ドクターホワイト』ラブコメ回で瀧本美織が本領発揮 白夜がいた「何もない部屋」の秘密

『ドクターホワイト』瀧本美織が本領発揮

 『ドクターホワイト』(カンテレ・フジテレビ系)第7話はラブコメ回。狂犬病の治療や病院乗っ取りを目論むJMAとの対決と、続けざまの大きな山を越えたところで、クライマックスに向けて束の間の休息のようなエピソードとなった。

ドクターホワイト

 CDTメンバーが顔をそろえた懇親会で、麻里亜(瀧本美織)は元恋人の隼人(時任勇気)と再会する。交際当時、モラハラ気質のダメ男だった隼人は起業して投資会社CEOとなり、人が変わったように立派になっていた。後日、病院を訪ねてきた隼人は体調の異変を訴える。はた目からは疲労が蓄積しているだけのようにも見えたが、診療科をたらい回しにされ、麻里亜を頼ってきたのだった。

 しかも、異変は隼人だけではなかった。白夜(浜辺美波)も疲れと食欲不振、注意力の低下に加えて、心臓のあたりに痛みを訴える。苦しそうな白夜の視線の先には将貴(柄本佑)。その将貴は、麻里亜と隼人の親しげな様子が気になって仕方ない。隼人が引き起こした恋の四角関係は、佐久間(高橋文哉)のほか、微妙に奥村(宮田俊哉)と晴汝(岡崎紗絵)も巻き込んでエスカレートする。

ドクターホワイト

 第7話でスポットライトを浴びたのは麻里亜だった。院長の娘でCDTのリーダーとして高森総合病院を背負って奮闘する内科医であり、将貴と幼なじみというストーリーの中軸を担う存在だ。瀧本といえば、2010年下半期の連続テレビ小説『てっぱん』(NHK総合)のヒロインに選ばれ、最近では『知ってるワイフ』(フジテレビ系)や『殴り愛、炎』(テレビ朝日系)の振り切った演技でも話題になった。正統派ヒロインキャラと2.5枚目を瞬時に切り替える瀧本の自在な演技は本作の麻里亜役でも存分に発揮され、小気味よいテンポ感と風通しの良さを作品にもたらしている。

 さて、当初、サルコイドーシスと診断された隼人の病名は、白夜によってクリプトコッカス症と確定された。毎度ながら他でお目にかからないレアな病名に驚かされるが、調べてみると日本でも年間100人程度が感染しているので、決してありえない話ではない。クリプトコッカス症は鳩の糞に含まれる真菌による感染症で、かすみ目や抑うつ、興奮、自律神経障害や髄膜炎など多岐にわたる症状を引き起こす。隼人は無職時代に過ごした公園に行くことが多く、知らないうちに感染していたのだった。

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