矢野瑛彦監督作『yes,yes,yes』『pinto』3月25日公開決定 ポスター&予告編も
矢野瑛彦監督作『yes,yes,yes』と『pinto』が3月25日よりアップリンク吉祥寺にて公開されることが決定し、あわせて予告編とポスタービジュアルが公開された。
これまでトルコのカアン・ミュジデジ、フランスのカテル・キレヴェレ、中国のビー・ガン、韓国のキム・チョヒなど、海外の新人監督の優れた作品の発掘に注力してきた配給会社リアリーライクフィルムズが、『オーファンズ・ブルース』『血筋』『WHOLE』など日本のインディーズに特化した映画の配給で先鋭的な活動を続けているアルミードとタッグを組み、まだ商業公開の目処が立っていない自主制作作品をピックアップ。「ReallyLikeFilms SHOWCASE」として、気鋭の新人監督を発掘、劇場公開する。今回はその第1弾として、宮崎出身の矢野監督の作品にフォーカスする。
昨年、大阪アジアン映画祭で上映され、大きな反響を呼んだ『yes,yes,yes』は、余命宣告を受けた母親の喪失を怖れる主人公の青年の、人の “生” そのものへの疑問が、思春期特有の感情を通して荒々しく表現されていく。
余命宣告を受けた母親・小百合が入院するその日。夫の正晃、娘の樹莉は平静を保ち、真情とは裏腹に明るく振る舞おうと努めている。しかし末っ子の雄晃だけは違った。思春期の彼には、まだその過酷な現実を受け止めることができない。彼はやり場のない感情を自制することができなくなり、病室から逃げるように飛び出してしまう。そしてその感情は、やがて刃となって家族を追い詰めていく。
一方『pinto』は、「あなたの良いところはわがままを言わないところ」と母親から言われて成長してきた若い女性が、「わがまま言っていい?」と言って寄って来た男との関係をたち切れずにいる、その日常をリアルに活写する。
奔放な母の元で、息苦しい生活を送ってきた由紀子。代わる代わる父と名乗る男が出入りする家で、いつも孤立していた。母は由紀子を「あんたの良いとこはわがままを言わないこと」と褒めた。由紀子のモノクロームの思春期に、わずかな彩りを与えてくれたのは、何人目かの父親。フォトグラファーらしかったその男からブレゼントされたカメラが、彼女の人生観を一変させる。レンズから覗く世界は、途端に色彩にあふれる。そんな彼女の前に、「わがままを聞いてほしい」という男が現れる。
なお、今回の矢野瑛彦監督作品選では、上記長編に作品に加え、短編『賑やか Neon City』も同時上映される。
■公開情報
『yes,yes,yes』『pinto』
アップリンク吉祥寺にて、3月25日 (金)公開
Aプログラム
『yes,yes,yes』
出演:上杉一馬、瓜生和成、井上みなみ、川隅奈保子
監督・脚本:矢野瑛彦
『賑やか』
出演:武谷公雄、奥津裕也、岩瀬亮、木村知貴、藤野晴彦
監督・脚本:矢野瑛彦
Bプログラム
『pinto』
出演:小野寺ずる、大橋一輝、永峰絵里加、木村知貴、坊薗初菜、岡野康弘、矢野瑛彦、富永敬太
監督・脚本:矢野瑛彦
配給 : リアリーライクフィルムズ、アルミード
(c)矢野瑛彦
公式サイト:www.reallylikefilms.com/yesyesyes