『ゴシップ』が切り込んだ“キャンセルカルチャー”のテーマ　物語は恋愛モードへ？

　そして、第6話ではこれまでベールに包まれてきた瀬古凛々子（黒木華）の過去が明かされた。16年前に、岸部春香（永瀬莉子）が亡くなった事件。ネット記事に、「中学生変死事件の真犯人は瀬古凛々子」と書かれていたため、編集部員は彼女のことを少し疑っていた。もちろん、凛々子が人殺しなどするはずがない。だとしたら、この記事が書かれた理由は……？　

　根津道春（溝端淳平）にすべての真相を明かしたのは、春香の弟・笹目虎太郎（寛一郎）だった。悪い仲間と連んでいた春香は、そのグループを抜けるために度胸試しに挑んだ。そのまま足を滑らせ、帰らぬ人になってしまったのだと言う。

　春香は、“友達”とは、「また会いたいなって思う人のこと」と言っていた。彼女にとって、凛々子ははじめてできた友達だったのではないだろうか。悪ぶらなくていい、ありのままの自分を見て、素直に想いを伝えてくれる。そして、凛々子にとってもまた、春香は唯一の友達だったのかもしれない。

「友達とは、互いに心を許し合って、対等に交わる人。一緒に勉強をしたり遊んだりしゃべったりする親しい人」

　凛々子が持っている辞書には、こう定義されていた。ただ、凛々子と春香が見つけた友達の定義は、「また会いたいなって思う人のこと」だったのだろう。もう二度と会えない友達を想い、「いまも会いたい……春香に」と涙を流した凛々子。いつもは無表情な彼女が、はじめて感情を爆発させたシーンだった。

　次週放送の第7話は、笹目が「カンフルNEWS」の新戦力として加わったことで、凛々子×根津の関係にも変化が起こりそうな予感。物語は、一気に恋愛モードへと舵を切りそうだ。

■放送情報
『ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00～22:54放送
出演：黒木華、溝端淳平、野村周平、野間口徹、石井杏奈、寛一郎、一ノ瀬颯、高橋侃、宇垣美里、大鶴義丹、りょう、安藤政信、生瀬勝久ほか
第5話ゲスト：茅島みずき
脚本：関えり香、橋本夏、青塚美穂
演出：石川淳一ほか
プロデュース：芳川茜
編成企画：渡辺恒也、高木由佳（※「高」はハシゴダカが正式表記）
制作：フジテレビ
制作・著作：共同テレビ
(c)フジテレビ
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