『ゴシップ』見えてきた黒木華演じる主人公の裏側 “事実”こそが人を救う?

『ゴシップ』見えてきた黒木華の裏側

「小さな嘘を見つけたら、その裏にもっと何かあると思うのが人間です。今は、誰もがその裏側を暴く側に回る時代。嘘をつき続けるのは、不可能です」

 『ゴシップ#彼女が知りたい本当の〇〇』(フジテレビ系)第3話は、瀬古凛々子(黒木華)の発言どおりの展開となった。ストーリーの鍵を握ったのは、10代に絶大な支持を集める“覆面女子高生シンガーAOI”。「検証動画・謎の覆面JKシンガーAOIの正体!?」という動画の話題性に目をつけた凛々子は、彼女の正体を暴くため奮闘していく。

 凛々子と椛谷静司(野間口徹)は、AOIの正体が青野郁(上國料萌衣)であることをすぐに突き止めた。だが、すべてはレコード会社が仕組んだ罠。突如アップされた検証動画も、プロモーションの一環で行ったものだった。AOIは、すでに素顔を明かすことが決まっていたのだ。

 しかし、取材を進めていくと、青野郁がかつてライブで披露していた歌声と、AOIの歌声がまったくの別人であることが判明する。青野郁は、AOIのビジュアルに抜てきされただけだったのだ。作詞作曲、歌唱を担当していたのは、落ちぶれたおじさんミュージシャン・MIZAC。20年前にヒット曲を出して以来、鳴かず飛ばずの日々が続いていた。

 だが、歌声を女声にアレンジして、JKブランドを使っただけで、すぐに大ヒット。凛々子は、その“事実”を記事にすることを決める。

 なぜ凛々子は、ここまで“事実”にこだわるのだろう。記事のPV数を上げるのが彼女の任務であることは分かっている。だが、この世には知らない方が幸せなことがたくさんあるはずだ。少なくとも、AOIに夢を見ているファンは、正体が別人と分かれば失望するだろう。楽曲に感動した事実さえも、葬りたくなってしまう人もいるかもしれない。

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