『カムカムエヴリバディ』市川実日子演じるベリーが魅力的 るいとの親友シナリオにも期待

『カムカム』ベリーの“親友”シナリオに期待

 ベリーはずっとジョーを見てきた。だからこそ、ジョーが誰を想っているのかも分かってしまう。切ない立場だが、ジョーへの想いを手放したわけではない。

「言うとっけど私は負け犬やあらへん」
「ジョーが世界に認められるトランペッターになったら私の勝ちえ」

 トミー(早乙女太一)を置いて車を走らせたベリーは、涙を堪えて顔を上げたようにも見えたが、すぐに清々しい笑顔を見せたのが印象的だった。

 Twitterでは度々「ベリーちゃん」がトレンド入りを果たしており、気は強いが、チャーミングで憎めないベリーに「可愛い」「友達になりたい」「幸せになってほしい」などのコメントが目に入る。

カムカムエヴリバディ

 その他には「何でキャデラックからオート三輪に乗り換えなあかんの」「私一人の値打ちは雑魚100人とおんなじや!」などの秀逸な台詞に感嘆の声が挙がったり、ベリーがジョーの部屋まで追いかけないことやジョーが関西一のトランペッターとして名を成すことを願い行動する姿が「ファンの鑑」だと絶賛する声が挙がっている。市川がファッション雑誌『オリーブ』(マガジンハウス)の専属モデルを務めていた頃を知るファンの間では、ベリーのファッションとヘアメイクの可愛らしさ、それらを着こなす市川についての話題も。

 ベリーは第11週の終わりに、恋敵であるるいの背中も押した。るいの額の傷を見た時、同情して慰めるのではなく「やっぱり(ジョーのことが)好きなんやんか」とだけ言った。額の傷には言及せず、さらっと謝り、自分の思いだけ伝えてその場を立ち去る姿はやはり潔い。ベリーはどんな場面においても一本筋の通った女性なのだ。

 そんなベリーが魅力的に映るのは、市川の演技あってこそ。表情豊かに演じながらも、彼女の心情を一貫させているから、ベリーの人物像にはブレがない。だからこそ、ベリーの恋する顔もむすっとした表情も、嘘偽りなく感じられる。そんなベリーとるいの今後の関係も気になるところだ。2人が恋敵を越えて、親友になるシナリオを期待してしまう。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか 
写真提供=NHK

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