『逃亡医F』成田凌、ドラマ史の新たな“名医”として活躍 安田顕、前田敦子らが怪しい?
手を染める、手を汚す。犯罪においては「手」という言葉がよく使われる。第1話でこれほど藤木の手に触れ、きれいだと描写したこと、それは、藤木が無実だと示唆しているようにも思う。藤木の正体を怪しむ船員らに「信じてもらわなくても治療はできる」と、なかばあきらめを込めて言い放った藤木。けれど、美香子を救う理由は「信じてくれたから」。信じるという言葉は、本作のキーなのかもしれない。冤罪も、目に見えぬ何かを信じて生まれるものであるから。
血管、神経、皮膚組織……前腕の重要な組織を縫合する難しいオペシーンに、南沙織の歌声が流れる。歴代のドラマには数々の名医が存在し、名台詞やお決まりの仕草があるものだがーー『逃亡医F』ではオペシーンの選曲も注目点だろうか。
早々と縫合を終え、下船しようとする「まぎれもない天才」を、拓郎が待ち構えていた。拓郎のもとに届いたという、妙子からの不審なメール。藤木の頭には「もしも私になにかあったら、とにかく誰も信用しないで」という妙子の言葉がよぎる。
拓郎の足に麻酔を打ち込み、再び逃亡した藤木だが、真実を求める追跡者でもある。遺品整理にかこつけて部屋を物色し、「F」と書かれたカセットテープを見つけた烏丸(前田敦子)、写真の人物(酒向芳)、バイオネオ社、佐々木(安田顕)ーー分かりやすいほどの怪しさが、本作には渦巻いている。
■放送情報
『逃亡医F』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:成田凌、森七菜、桐山照史(ジャニーズWEST)、桜庭ななみ、堺小春、古屋呂敏、和田聰宏、酒向芳、前田敦子、安田顕、松岡昌宏
原作:『逃亡医F』(Jコミックテラス刊)(原作:伊月慶悟、作画:佐藤マコト)
脚本:福原充則
演出:佐藤東弥、大谷太郎ほか
音楽:今堀恒雄
チーフプロデューサー:三上絵里子
統轄プロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:藤村直人、本多繁勝
協力プロデューサー:吉川恵美子、阿利極
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/toubouif/
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