『クライ・マッチョ』少年ラフォ役エドゥアルド・ミネットがイーストウッドから学んだこと

『クライ・マッチョ』少年E・ミネットが語る

イーストウッドからの「常にその顔には笑みを」という教え

クライ・マッチョ

ーークリント・イーストウッドの存在はもちろんご存知だったと思いますが、彼にはどういう印象を抱いていましたか?

ミネット:彼の作品はもちろん観ていて、『アメリカン・スナイパー』『ミリオンダラー・ベイビー』『運び屋』などが好きでした。ただ正直、実際に会う前は、「どういう人なんだろう?」と非常に緊張していました。映画でよく見せるような、しかめっつらで怖い感じかと思っていたんですけど(笑)、最初に会ったときに「やぁ、元気? 旅路はどうだった? お母さんは元気?」ということを聞いてくれて、とてもフランクな人だなと思いました。なんですが、最初に会ったその日が撮影初日で、一通り軽い会話をした後すぐに「さぁ、やろうか」と言って、すぐに撮影に入ることになったんです。

ーーそうなんですか? それはとても緊張しますね……。

ミネット:さすがに驚きましたが、とてもリラックスして撮影に取り組んでくださる方で、現場で声を荒げたり怒ったりすることは一度たりともありませんでした。常に笑顔で撮影に臨んでいましたね。カメラが回っていないときは僕にメキシコのことを聞いてくれたり、冗談交じりの会話もしてくれました。撮影中はそういう思い出深いひと時がありました。スタッフの方からも「君が安心して取り組めるようにサポートするので、なんでも言ってください」ととても気を遣っていただきました。クリント・イーストウッドとワーナー・ブラザースには夢を叶えるチャンスをいただけて、本当に感謝の気持ちしかありません。

クライ・マッチョ

ーークリント・イーストウッドから学んだことで最も大きかったことはなんでしょう?

ミネット:とにかく明日がどうなるか分からないし、次にどんなチャンスが転がり込んでくるかも分からない。今日がもしかしたら人生最後の1日になるかもしれない。だから、今を生きろ、今を楽しめ。そういうことを教わりました。人は未来のことや過去のことばかりを考えがちですが、そうではなく、今を味わいなさいとうことを教えてくれました。仕事をするにしても、仕事のプロセスそのもの、自分が演じるキャラクター、一緒に働いている人々、そういった全てのものをきちんと噛み締めて味わうこと、家族とのひと時を大事にすること、家族との愛を大事にすること……そういうことをおっしゃっていました。それとやっぱり、彼はとても規律正しく仕事に取り組んでいたので、その姿勢からも学ぶことが非常に多かったです。「とにかく学び続け、行動し続けなさい。そして常にその顔には笑みを携えておきなさい」。その言葉を胸に、今後も頑張っていきたいと思います。

■公開情報
『クライ・マッチョ』
全国公開中
監督・主演・製作:クリント・イーストウッド
原作:N・リチャード・ナッシュ『CRY MACHO』
脚本:ニック・シェンク、N・リチャード・ナッシュ
製作:アルバート・S・ルディ、ティム・ムーア、ジェシカ・マイヤー
出演:クリント・イーストウッド、エドゥアルド・ミネット、ナタリア・トラヴェン、ドワイト・ヨアカム、フェルナンダ・ウレホラ
配給:ワーナー・ブラザース
(c)2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
公式サイト:crymacho-movie.jp

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