『カムカムエヴリバディ』“服”はるい編を象徴する重要アイテム？　当時の流行を振り返る

　考えてみれば、服は『カムカム』、特にるい編において一つの重要なキーワードであり続けている。始まりは雉真繊維。足袋にはじまり、学生服や軍服を手がけた繊維会社である雉真繊維で育ったるいは、その身分や過去を捨てて岡山から大阪に越してくる。その時、デパートで早速面接用ではあれどカラフルなキャンディカラーのワンピースを買ってはしゃいでいた彼女の様子からも、お洒落をすることが大好きなのがうかがえる。

　そんな彼女が結果的に勤め始めたのはクリーニング店という、やはり繊維や服が関わる仕事だ。さらに、彼女は人の服の汚れから誰かの人生を想像し、それを落とすことで自分の過去のしがらみをも洗い流すような感覚を覚える。そして、“服”を通して出会った錠一郎。やはり、るいの人生を見る上で、洋服というのは非常に重要なアイテムとして常に物語で機能し続けているのだ。だからこそ、今後、彼女や彼女の周辺人物が（特にシャーベットカラーの真逆をいく、ゴーイングマイウェイな市川実日子演じるベリーちゃん！）どんなファッションを展開していくのか注目したい。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合：午前8:00〜8:15、（再放送）12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K：7:30〜7:45、（再放送）11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演：上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本：藤本有紀
制作統括：堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽：金子隆博
主題歌：AI「アルデバラン」
プロデューサー：葛西勇也・橋本果奈
演出：安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか　
写真提供＝NHK