学園ゾンビものから大ヒットドラマのリメイク作まで 2022年配信の注目韓国ドラマ

2022年注目の韓国ドラマを紹介

 Netflixオリジナルドラマ最後の注目作品『アンナラスマナラ(原題)』もまた2010年から2011年に連載された人気ウェブトゥーン漫画が原作だ。チ・チャンウク、チェ・ソンウン、ファン・イニョプなどの俳優陣と『梨泰院クラス』や『雲が描いた月明り』のキム・ソンユン監督が手掛けることで、幻想的な演出や音楽でアップデートした作品になっているはずだ。

 物語はあまりにも早く大人になってしまった少女ユン・アイと、いつまでも子供でいたい魔術師リー・ウルの出会いを描いたファンタジードラマ。閉鎖された遊園地の舞台施設に住む魔術師リー・ウル役を演じるのはチ・チャンウク。『ヒーラー〜最高の恋人〜』(2014年)や『あやしいパートナー〜Destiny Lovers〜』(2017年)などの作品でも多様な面を披露した彼は、本作のミステリアスな雰囲気と少年でいたい心を持つキャラクターのギャップが映えることだろう。少女ユン・アイ役のチェ・ソンウンは『怪物(原題)』(2021年)で話題となった大型新人女優で、少女の繊細な心を映した演技に注目だ。ユン・アイのクラスメート役に『女神降臨(原題)』(2020年)で大人気となったファン・イニョプが加わり、公開が待ち遠しいファンも多いだろう。

 パク・ミニョンとソン・ガンの組み合わせで、注目度が高いJTBC新ドラマ『気象庁の人々:社内恋愛残酷史編』は、気象庁で働く人たちの仕事と恋愛模様を描いたラブストーリー。第1話6.3%から最終話に24.8%の最高視聴率を叩き出した『夫婦の世界』の脚本家カン・ウンギョンと『椿の花咲く頃』で独特な演出を見せてくれたチャ・ヨンフン監督がダッグを組む。

 パク・ミニョンは気象庁総括2課の総括予報官役。5級気象職公務員試験を一発合格した才色兼備で、公私は完全に区別するクールな役どころ。『キム秘書はいったい、なぜ?』(2018年)や『彼女の私生活』(2019年)でも都会的なキャリアウーマンを演じてきた彼女が、恋愛というフィルターがかかると一気に人間味があふれてしまうところが面白い。恐らくそれを引き出してくれる人物が、同じ気象庁総括2課の特報担当役を演じるソン・ガンだ。彼女とは正反対で、型にはまらず自由奔放な性格のIQ150で天気にしか興味がない天気オタク。『恋するアプリ Love Alarm』(2019年)や『わかっていても』(2021年)など、これまで高校生や大学生役が多かったソン・ガンは、初の会社員役×年下男性というポジションでさらに彼の人気に火が付きそうだ。

ソン・ジュンギ

 2021年の上半期ドラマのヒット作『ヴィンツェンツォ』のソン・ジュンギが、JTBC新ドラマ『財閥家の末息子(原題)』でまたしても復讐劇の主人公として戻ってくる。財閥総帥一家の秘書ユン・ヒョヌは、10年以上も忠誠を尽くしていたにも関わらず横領の濡れ衣を着せられた上に殺害されてしまう。自分を殺害した財閥家の末息子として生まれ変わり、2度目の人生を生きるストーリーだ。

 ソン・ジュンギは秘書と財閥家の末息子の一人二役を演じる。メロドラマのイメージが強かった彼も、『ヴィンツェンツォ』をきっかけに男女関わらず関心が高まったのではないだろうか。ヒロイン役には『賢い医師生活』(2020〜2021年)のチャン・ギョウル役で人気急上昇中のシン・ヒョンビン。『あなたに似た人』(2021年)では、前作イメージを一変して復讐にかける女性役で演技の幅を見せている。今回は、反腐敗捜査部検事として財閥一家のソン・ジュンギと愛と憎悪の間を行き来する役どころ。また、容赦ない冷酷さと金に果てしない渇望を持ち合わせた財閥総帥は、『ミセン〜未生〜』(2014年)や『目撃者』(2017年)などで迫力のある安定的な実力をみせるイ・ソンミンが務めるなど脇を固める俳優たちがドラマを盛り上げてくれそうだ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「海外ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる