味方良介、『教場』以降の2022年もさらに飛躍? エンタメ界における重要性

味方良介のエンタメ界における重要性

 コロナ禍によって、不安定な日々が続く世の中。いまだエンターテインメント業界も楽観視できない状況にあるが、それでも、映画、ドラマ、演劇にと、この2021年も多くの俳優から大きな感動を与えてもらった。特に印象に残っているのが、味方良介である。2020年に続いて“大きな飛躍”を見せ、エンタメ界における彼の存在の重要性を感じた。

 味方といえば、2020年の正月に2夜連続で放送されたドラマ『教場』(フジテレビ系)でその存在を認識したという方が非常に多いのではないかと思う。稀代のエンターテイナー・木村拓哉を主演に迎えた同作は、教場(警察学校における「クラス」)を舞台に、木村が鬼教官に扮し、映画やドラマなど主に映像のフィールドで“主役級”として活躍する若手俳優たちが生徒役に名を連ねた。ここに、ドラマ初出演の味方が参戦したのである。かねてより味方の活動を追いかけてきた人々にとっては、たいへん胸が熱くなるものだったことだろう。

 しかも、彼が演じた都築耀太は生徒役の中でも目立つ人物だった。なぜなら都築は、警察学校にいながら警察を憎み、自ら孤立し、何かと教官に盾突く存在。木村と激しくぶつかり合う、“味方の主役シーン”といえる瞬間も用意されていた。すでに映像の世界で広く知られる人気者たちの中で肩を並べたことや、都築という大役を任されたこと、そして本作が“フジテレビ開局60周年特別企画”として製作された作品だということもあり、この味方の起用には、製作陣の彼に対する期待度の高さがうかがえたものである。

 その後は、『ふろがーる!』(テレビ東京系)にゲスト出演し、『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)で連続ドラマに初のレギュラー出演。一風変わったラブコメディである後者では、恋愛に絡む役どころを演じ注目を集めたことが記憶に新しい。コロナ禍の到来によって苦しい思いもしたはずだが、俳優としての新境地開拓となった一年なのではないだろうか。そうして味方の2021年は、『教場II』によって幕を開けた。前作ですでに都築は警察学校を卒業していたため出番は少なかったものの、演じるキャラクターも成長しているのが明確に見て取れたものだし、TVモニター越しに見る味方本人も、変わったように見えた。これは気のせいではないだろう。この1年間に映像での仕事が一気に増え、それは2021年も続いた。

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