『SUPER RICH』に『日本沈没』スピンオフも 板垣瑞生はなぜ出演作が絶えない?
板垣瑞生。この名前を最近テレビで見た人は多いのではないか。それもそのはず、板垣は『アンラッキーガール!』(読売テレビ・日本テレビ系)、『SUPER RICH』(フジテレビ系)、Paraviオリジナルストーリー『最愛のひと~The other side of 日本沈没~』と、2021年10月期ドラマ3作品に出演しているのだ。『SUPER RICH』でも板垣演じる豪徳のカムバックが大きな話題を呼んだ。
映画やドラマに絶え間なく出演する板垣。彼は、『ソロモンの偽証』(2015年)の神原和彦役であり、『精霊の守り人』(NHK総合)のチャグム皇太子役、『響-HIBIKI-』(2018年)の椿涼太郎役であり、『ホットギミック ガールミーツボーイ』(2019年)の小田切梓役、『鬼ガール!!』の“鬼と人間のハーフ”の少女の幼なじみ・蒼月蓮役と、多種多様な役に挑んできた。また、NHK大河ドラマに2度(『花燃ゆ』『麒麟がくる』)、NHK連続テレビ小説『エール』への出演も果たしている。
先日最終回を迎えたばかりのドラマ『アンラッキーガール!』では、若月佑美演じる朝倉香の元恋人で、何かとトラブルを起こしがちな桜田卓海役で出演。働きたくないがゆえに銀行強盗をほのめかしたり、イベント会社で働き始めたと思えば、起業するのが夢だと言ったり、“世界一不運な3人組”に負けないくらい印象に残る、言ってしまえばダメな男だ。しかし、ただダメな男であるだけではない。そのまっすぐさが起こした行動により、香を結果的に結婚詐欺師から守ったり、樹(高梨臨)の転職活動を助けたりしているのだ。
『SUPER RICH』(フジテレビ系)では、氷河衛(江口のりこ)を社長とする電子書籍会社スリースターブックスのインターン生、豪徳尊に扮する。内定がないことに焦りを感じているリリカ(志田未来)とは対照的に、なれなれしいところもあるが、常に場の空気を明るくする役どころだ。しかし、そんな豪徳も内心ではリリカと同じ焦りを感じており、就職の便宜を図ると宍戸(川瀬陽太)に言われ盗作メールを流してしまう。本作への出演発表時に「僕もこの前まで学生だった人間として、就職や進路に悩む彼の姿を等身大に演じたいです」と意気込んでいた板垣。「内定」という言葉に敏感になる就活生をリアルに演じた。そして、第9話からまさかのカムバック。豪徳がCEOとなった優(赤楚衛二)に株取引を勧めたことが物語の転機になる予感もしており、物語の大きなスパイスとなっている。
『ソロモンの偽証』で当時中学生だった板垣が、21歳になった現在、起業を目指す会社員やインターン生、Paraviオリジナルストーリー『最愛のひと~The other side of 日本沈没~』では25歳の研修医役を演じるようになり、時間の流れを感じずにはいられない。板垣は作品に関わるその時期に、その年齢だからこその違う顔を毎年のようにしっかりと見せてきているからだろう。