『アバランチ』で“あざとかわいい”イメージを覆す重厚な演技を披露 千葉雄大の唯一無二さ

『アバランチ』で好演、千葉雄大の唯一無二さ

 ただの可愛い男の子だと思ったら侮るなかれ。千葉雄大という俳優は、例えるなら“食虫花”のように、その美しさで人を惹きつけ一瞬にして捕らえる能力の持ち主だ。千葉はかつて「あざとい」と言われるようになってから腹黒い部分を出してもいいんだと吹っ切れたと日本テレビ系情報番組『ZIP!』(2017年6月2日放送)で話しており、近年数多くの作品で私たちの想像を超えるインパクトを残している。

 例えば、2018年の『高嶺の花』(日本テレビ系)では、華やかなルックスと持ち前のビジネス感覚で花道の名門家を乗っ取ろうと策略を巡らす新興流派の華道家を、2019年には『盤上の向日葵』(NHK BSプレミアム)で過酷な運命を背負った孤高の棋士、『おっさんずラブ-in the sky-』(テレビ朝日系)でも感情表現に乏しく、性に奔放な副操縦士を演じた。千葉はキャラクターの“表”と“裏”の顔を丁寧に汲み取り、さらにその隙間を何気ない場面で埋められる。二面性のあるキャラクターを演じたら、彼の右に出る者はいないだろう。チャーミングな表情の中に隠れた策士な一面。『アバランチ』では、一挙手一投足に意味を持たせることができる唯一無二の俳優・千葉雄大の進化を拝める。

■放送情報
『アバランチ』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週月曜22:00~22:54放送
出演:綾野剛、福士蒼汰、千葉雄大、高橋メアリージュン、田中要次、利重剛、堀田茜、渡部篤郎(特別出演)、木村佳乃ほか
監督:藤井道人、三宅喜重(カンテレ)、山口健人
音楽:堤裕介
主題歌:UVERworld(ソニー・ミュージックレーベルズ)
プロデュース:安藤和久(カンテレ)、岡光寛子(カンテレ)、笠置高弘(トライストーン・ピクチャーズ)、濵弘大(トライストーン・ピクチャーズ)
制作:カンテレ、トライストーン・ピクチャーズ
(c)カンテレ
公式Twitter:@avalanche_ktv
公式Instagram:@avalanche_ktv

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