『恋慕』の男装が麗しすぎる 実力派俳優パク・ウンビン出演のおすすめ韓国ドラマ4選

パク・ウンビン出演のおすすめ韓国ドラマ4選

 Netflixで配信中の史劇『恋慕』で大活躍中のパク・ウンビン。息つく間もなく、次回作の出演が報じられており、その人気っぷりが見て取れる。様々なキャラクターを演じ分け、唯一無二の存在へと昇華させていくのが彼女の魅力の一つ。各作品のキャラクターは完成されており、つい役名で呼びたくなってしまうほどのすごさだ。冷徹な世子から、控えめな音大生、熱血なチーム長まで、幅広く活躍するパク・ウンビンの出演作を紹介したい。

『恋慕』(2021年)

 亡くなった双子の兄に代わり、正体を隠して王位継承者の運命を背負う女性を描いた史劇『恋慕』。毎週Netflixで最新エピソードが配信中で、視聴ランキング上位に食い込む注目の作品だ。物語は折り返し地点に到達し、起承転結の“転”となる重要な部分に差し掛かっている。主人公の世子は、幼き頃より“死ぬまで絶対にバレてはならない”と教えられ、男装して宮中生活を送る。厳しい環境で生き抜いてきた世子から溢れ出るオーラや、身のこなしは、気付けば惚れ惚れしてしまう。幼き頃の初恋の相手(ロウン)と再会したことで、世子の心は次第に揺れ動き始める。世子の師となり、2人は心の距離をゆっくりと近づけていくのである。この先、2人がどのように運命と向き合っていくのかが本作品の見どころの一つ。悲しみから始まった物語が、悲しみで終わらないことを願わずにはいられない。

 パク・ウンビンは、冷徹なあまり氷のように冷たいと言われる世子を演じる。生きるために畏怖の念を抱かせ、周囲を寄せ付けない孤独な役柄だ。人の心を信じることができずにいた彼女だが、司書(ロウン)との出会いによって、凍てついた心が溶かされていく。“一度は自分の人生を生きてみたい”と願う気持ちと、“定められた運命から逃れることはできない”という想いで葛藤する姿は、目に焼き付いて離れない。

 腹をくくり、威厳溢れる目力と屈しない力強さを見せてくれたかと思えば、あどけない少女のような表情に早変わりする。気付けば溜息と共に、「あぁかっこいい」と言葉が漏れ出てしまいそうになる。劇中では、そんなパク・ウンビンの演技の引き出しを堪能できると思う。

『ブラームスは好きですか?』(2020年)

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 音楽と向き合う男女の将来への葛藤と、複雑に絡み合う六角関係を描いた『ブラームスは好きですか?』。心のままに生きることができなかった主人公の男女を中心に、物語は展開していく。脚本は、SBS局の公募で選出。主人公2人が、共に感情を抑えるキャラクターである点や、6人の男女が絶妙に交差していくのが、特に新鮮だと思う。

 小さな感情変化の積み重ねを美しい世界観とともに丁寧に映し出していく本作品。少しの心情変化で、観る人の心が押し潰されて苦しくなったり、飛び跳ねたくなったりするのが、この作品に惹かれる理由の一つだと思う。さらに、恋愛シーンでは数々の悶絶シーンが待っているのも見逃せない。

 パク・ウンビンは、ヴァイオリニストの夢を追いかけるチェ・ソンアを演じる。一度は大学を卒業したものの、夢を諦めきれずに音大受験を経て入学した設定だ。彼女は、人より遅くにヴァイオリンを始めたことで、いつもどこか自信を持てずにいる。“重ねた時間には勝てない”、そんな言葉の暴力に傷つきながらも道を切り開こうとする姿は、胸が張り裂けそうになる。私には向いていない、と心の声が聞こえて来そうな表情や、今にもこぼれ落ちそうな涙を大きな目に溜め込む彼女の演技は、感情移入せずにはいられない。

 物語が進むに連れ、天才ピアニスト(キム・ミンジェ)との出会いが、彼女に変化をもたらしていく。いつも周囲を優先していたが、次第にそうもいかなくなってくるのだ。言わなければ伝わらない、そんな想いを痛感する場面に遭遇していくうちに、自分がどう生きたいのか答えを見出していくのだ。

 本作品でパク・ウンビンは、2020SBS演技大賞で最優秀演技賞を受賞。また、共に主役を務めたキム・ミンジェとベストカップル賞に輝いた。彼女の演技と息の合ったケミを通して、ソンアの壊れてしまいそうな繊細さや、そこから成長を遂げていく変化を深く味わうことができると思う。

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