『恋慕』の男装が麗しすぎる 実力派俳優パク・ウンビン出演のおすすめ韓国ドラマ4選
『ストーブリーグ』(2019年)
最下位の野球チームを立て直す運営スタッフにスポットを当てた、感動のヒューマンドラマ『ストーブリーグ』。野球をテーマにしたドラマでありながら、オフィスドラマでもある点が本作の面白いところ。野球未経験の凄腕ゼネラルマネージャー(ナムグン・ミン)が、周囲を巻き込みながら球団の抜本的な改革に挑んでいく。野球チームの裏側を描く作品だからこそ、野球に詳しくない方でもお楽しみいただける作品だと思う。
タイトルのストーブリーグとは、”シーズンが終わり戦力を補強する期間”を意味する。この期間に奮闘するスタッフの姿や野球選手の決断は、どれも目頭が熱くなるエピソードばかりだ。「あなたはあなたのままで愛されている」「人生は自分次第で何度だってやり直せる」、そんなメッセージ性のある作品だと思う。韓国では、『愛の不時着』と同時期に放送。第56回百想芸術大賞では、大賞に輝いた名作『椿の花咲く頃』に次いで、TV部門作品賞に輝いた。
球団ドリームズの運営チーム長イ・セヨンを演じているのが、パク・ウンビンだ。球団への愛情は誰よりも深く熱い。そして、強い意思を持ち、諦めない粘り強さのあるパワフルなキャラクターだ。八方塞がりで、チームの立て直しを諦めそうになっていた頃、彼女の前にゼネラルマネージャー(ナムグン・ミン)が現れる。少々強引にも見える彼の手法に最初は反発していたが、彼を知っていくことで互いに良きパートナーへとなっていく。劇中では、共に働くスタッフと野球チームを守りたい、そんなセヨンの信念が彼女の力強い演技を通して伝わってくる。さらに、物語の中には、彼女の我慢の限界を超えるシーンがある。心底怒っていることが強烈に伝わる、重要な場面だ。本作では、様々な表現方法を通じて喜怒哀楽の感情を届けてくれるパク・ウンビンが見られる。
『法廷プリンス -イ判サ判-』(2017年)
冤罪をテーマに、判事たちが事件の真相を解き明かしていくサスペンス『法廷プリンス -イ判サ判-』。熱血判事と冷静沈着な判事の2人が主人公となっており、物語はスリリングに繰り広げられていく。全員怪しく見えて疑心暗鬼になってしまう、というのがこのドラマの魅力の一つ。登場人物一人一人に焦点を当てながら黒幕に迫っていくのが面白く、手に汗握らずにはいられない。どちらかというと、恋愛要素は控えめな本作。物語の緩急をつけるかのように、絶妙な配分でときめくような演出が組み込まれている。脚本家は、Netflixで配信中の『ロースクール』と同じソ・インが務めている。
パク・ウンビンは、猪突猛進な判事イ・ジョンジュを演じる。ある事件によって兄が服役することとなり、悲しみに打ちひしがれながらも判事になることを決意した設定だ。劇中では、サ判事(ヨン・ウジン)と協力しながら事件の真相に迫っていく過程で、兄の事件に近づき始める。
普段はからりとした性格で、思ったことをはっきりと伝え、裏表のない役柄のジョンジュ。そんな彼女のあどけなさと芯の強さ両方を表現するパク・ウンビンの演技がなんとも心地よい。また、感情の大きな振れ幅を見せてくれるのも見逃せないポイントの一つ。次第に浮かび上がっていく真実に、感情が大きく揺れる彼女の演技も印象的だ。
“芯のあるキャラクター”という点ではどれもリンクする部分があるが、表情一つとっても全く別人に見えるパク・ウンビン。あとどれくらい演技の引き出しを持っているのだろうか、とつい感心してしまう。次はどんな変化を見せてくれるのか、今後の彼女の活躍が楽しみだ。
■配信情報
『恋慕』
Netflixにて独占配信中
出演:パク・ウンビン、キム・ロウン、ナム・ユンス、チェ・ビョンチャン、ペ・ユンギョン、チョン・チェヨン
原作:漫画『恋慕』イ・ソヨン作
演出:ソン・ヒョンウク、イ・ヒョンソク
脚本 :ハン・ヒジョン
製作:モンスターユニオン、イヤギサニャンクン
写真はKBS公式サイトより