吉沢亮、草なぎ剛から受け取った多くの刺激 『青天を衝け』栄一として走り抜けた時間

吉沢亮、『青天を衝け』最終インタビュー

慶喜(草なぎ剛)とのシーンは泣けるシーンばかり

ーー慶喜を演じる草なぎ剛さんとの芝居を振り返っていかがですか?

吉沢:僕が草なぎさんに抱く緊張感がほどよく芝居に乗っていたと思います。草なぎさんは、芝居をしている時の役者としての意図、間を詰めたり、声を荒げたり、お芝居をする上でのプランが全く分からないんですよ。その場に慶喜としているだけで、草なぎさんの存在がゼロになるから、何を考えているか分からなくて良い意味ですごく不安になるんです。だからこっちもいい方向に引っ張ってもらえるし、草なぎさんとお芝居をしている瞬間でしか生まれない緊張感があって。あらかじめ相談して作り上げるというよりかは、お互いから出るものを拾ってキャッチボールしているような空気感なので特殊だったかもしれないです。役者としてすごいなと思うことばっかりだったので、刺激はたくさんいただきました。

ーーお話できる範囲で、慶喜との最後のシーンについて教えていただけますか?

吉沢:この先の慶喜とのシーンは泣けるシーンばかりです。最後のシーンはなかなか言いづらいですけど、言ってしまえばこの作品のテーマを慶喜が語ってるシーンなので。すごいことを言うわけでもないんですけど、ボソッといいことを言うんです。それが泣けるんですよ。

ーーこれまで1年余りにわたって栄一を演じてきて、ご自身で成長を感じる部分はありますか?

吉沢:いまだに無我夢中ではありますし、余裕を感じている瞬間ってそこまでない。人も年齢もどんどん変わっていくから、根本はそのままだけど、付け足すパーツが変わっていくというか。栄一を演じる上で人との関わり方とか、声の質とか、いろいろやり方を変えながら栄一を演じていかなきゃいけない。結局最後まで無我夢中なんですよね。自分の成長は終わった後に気づくんだろうなと思います。長ゼリフを喋ることがすごい多いので、そのリズム感だったり技術的な部分は身になってるなとは思っています。

■放送情報
大河ドラマ『青天を衝け』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアムにて、毎週日曜18:00~放送
BS4Kにて、毎週日曜9:00~放送
出演:吉沢亮、小林薫、和久井映見、村川絵梨、藤野涼子、高良健吾、成海璃子、田辺誠一、満島真之介、岡田健史、橋本愛、平泉成、朝加真由美、竹中直人、渡辺いっけい、津田寛治、草なぎ剛、堤真一、木村佳乃、平田満、玉木宏ほか
作:大森美香
制作統括:菓子浩、福岡利武
演出:黒崎博、村橋直樹、渡辺哲也、田中健二
音楽:佐藤直紀
プロデューサー:板垣麻衣子
広報プロデューサー:藤原敬久
写真提供=NHK

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