『半妖の夜叉姫』髪を下ろした翡翠は弥勒と瓜二つ 新たな恋のフラグも?
殺生丸の娘・とわとせつなが新たな武器を手に入れ、麒麟丸の目論見が明らかになるなど、弐の章がスタートしてから怒涛の展開が続いているアニメ『半妖の夜叉姫』。打って変わり、11月6日に放送された第30話では、スピンオフのような形で弥勒と珊瑚の息子・翡翠のストーリーが展開された。
父・殺生丸のおかげで夢の胡蝶から解放され、無事に眠りを取り戻したせつな。ずっと心配していたとわが安心したのもつかの間、せつなは何者かに攫われてしまう。それは、関東管領・扇谷柊弾正の娘である愛矢姫の差し金だった。
愛矢姫は、壱の章の第19話「愛矢姫の紅夜叉退治」に初登場。突如翡翠に「賞金稼ぎとの合戦に勝利すれば召し抱えにしてやろう」と持ちかけ、妖怪退治屋ともろはをはじめとする賞金稼ぎたちの合戦を開催した。しかし、その意図はかつて自分の着物を汚したせつなともろはに対する仕返し。最終的に珊瑚の弟・琥珀に計画がバレ、父の弾正からこっ酷く叱られたものの、嘘泣きでその場をやり過ごすとんでもないわがまま娘なのだ。
そんな愛矢姫が今回せつなを強引に屋敷へ連れてきたのは、自分の代わりに作法指南を受けてもらうため。意外にお人好しなせつなは、政略結婚のために幼い頃から様々な習い事をさせられる愛矢姫につい同情し、頼みを受け入れることに。姫を装い部屋で待つせつなの前に現れたのは、姉の金烏に化けた翡翠だ。彼もまた、せつなと同じように金烏の頼みを断れず身代わりとなっていた。
驚くべきは、髪を下ろした翡翠の姿が父・弥勒の若い頃と瓜二つなこと。翡翠は父と性格が正反対で、最初は千日修行のために山籠りしている弥勒を「戦いから逃げた臆病者」と反抗心を持っていた。翡翠は母ゆずりの真面目でしっかり者だが、やはり親子というだけあって見た目は弥勒によく似ている。一方、双子の姉はずる賢い父の性格を受け継いだようで、金烏は弾正から高額な報酬だけ受け取り指南役は翡翠に押し付けていた。
翡翠はせつなに、そんな2人の姉に抱いていたコンプレックスを明かす。幼い頃は弥勒から学問を教わり、自分も父のような法師になることを目指していた翡翠。しかし、金烏が先に弥勒の跡を継ぎ、玉兎も退治屋の道具を作る珊瑚の工房を継いだことで、自分の居場所を見失っていた。そんな翡翠の進むべき道を照らしたのが、琥珀だ。翡翠は身を呈して妖怪から自分を守ってくれた琥珀の姿を見て、妖怪退治屋に入ることを決めた。琥珀の顔にある傷はその時負ったものだ。